わさびとクリカン

以前ドラえもんの事を記事にした時にも書いたのですが、ドラえもんのDVDは数あれどドラえもんの声が大山のぶ代さんのDVDって結構見かけないんです。ドラえもんの声優交代をしたのは2005年4月、DVDを家庭に普及させたソニーのゲーム機プレイステーション2が登場したのが2000年3月、ドラえもんのビデオ化された商品は1980年の初期頃にはあっただろうからそりゃのぶ代ボイスのドラえもんはDVDよりビデオの方が出回っていますよね。

代わりに2005年4月からのいわゆるわさびドラえもんはDVD、ブルーレイディスクで売られているのを見かけます。こっちはこっちで面白いとわたしは思うんですけど、未だにやっぱりドラえもんはのぶ代!って言う人がいるんですよね。気持ちは解らなくもないけどもう16年目ですからね声優交代してから…

こちらも以前記事にしたのですが、Seth Stephens-Davidowitz氏による音楽の好みに関する研究が行われその結果、男性は14歳の時にリリースされた音楽が、女性は男性より少しだけ早く13歳の時にリリースされた音楽がその後の音楽の好みに大きな影響を与えるという結果が出ていて33歳ころにはもう新しい音楽を聞かなくなるという事を書いたのですが、きっと声優やキャラの声も似たような感じなんでしょうねぇ。結局子供の頃の思い出に勝るものはなかなかないって事でしょうな。

 

 

 

そんなのぶ代ドラえもんのDVD、うちの妹が懐かしがって欲しがっているのでちょくちょくわたしも探すのですが本日はテレビ版ののぶ代ドラえもんを見つけました。それを見ながらこれを書いているんだけれども、このDVDって最初に不適切な表現がありますが当時のまま収録していますみたいなメッセージが最初に出るんですよ。で、見ていて思ったのは確かに今のコンプライアンスまみれな世の中ではこの頃のドラえもんを放送するなら深夜アニメになりかねないですね笑。どいつもこいつも口が悪い笑

 

そんなわけでこのDVDは後で妹にあげようって事でタイトルの件。前述の通りドラえもんの声が水田わさびボイスになってから16年目なのですが、別にこの時にドラえもんだけ声優交代ではなくて作品の声優キャストはまるっと全員変わっています。ドラえもんのようにまるっとキャストが変わるのは作品リメイクの時にあったりしますが、長寿作品でちょっとずつ声優が交代しているのがルパン三世ですよね。

ルパン三世はモンキー・パンチ原作で1960年代に雑誌に連載されていた漫画作品、1971年にアニメ化されてからは映画化もされて今日に至るまで続いている長寿作品なのですが、実は原作のハードボイルドな漫画版ルパン三世とアニメのルパン三世ってちょっと性格が違うんですよ。

これは初代担当声優だった山田康雄さんが独特の節回しやアドリブを多用し、アニメ制作側も山田さんがルパンを演じることを大前提とした体制に変化してその山田さんの個性がルパンのキャラクターにモロに反映されたがために、アニメのルパン三世は原作とは違った若干コミカルなキャラクターとなったんです。山田さん自身も風貌から立ち振舞までルパン三世に似ていて、名刺にもルパン三世の絵が入っているくらいだったそうで。

そんな山田さんが衰弱し、昏睡状態に陥った時にこれでアニメのルパンはもう終わりだってなったのですが、その時制作していたルパン三世くたばれ!ノストラダムスがアフレコ直前の段階まで完成していたことから、栗田貫一さんが代役としてルパンを担当、山田さんの死去を受け栗田が正式に2代目声優としてルパン役を引き継ぐことになったのです。

山田さんの意志を受け継いだ栗田貫一さんって一体どんな大物声優なのかというと、栗田さんって声優はルパン三世しかやっていないんですよ。じゃあなんでルパン三世の役に抜擢されたかと言うと栗田さんって山田さんのモノマネをしていたからなんです。栗田さんはもともと声優ではなく清水アキラさん、コロッケさん、ビジーフォーさんと並び「ものまね四天王」と称されるものまねタレントで、よくテレビ番組で山田ルパン三世のものまねをしていたんですよね。

山田さんと栗田さんは親交もあり、ものまね番組で共演したりする仲だったのだそうです。山田さんが倒れた時に栗田さんに代役の話が来て、取り残しが少しあるのかくらいに思っていたら実際には作品に全く台詞が入っておらず、全編の収録を栗田さんがする事態となり、当初は声優なんてやったことがないからできるわけがないと断っていたのだけれど、もう周りの状況が断れる雰囲気でもない感じで…と覚悟し、結局は承諾しルパン役を演じることに決めたのだそうです。

しかしながら山田さんのルパン三世という「像」が完成されていたので、演じながらものすごい違和感を感じたそうですが、共演者に励まされなんとかルパン三世の役こなしたんだそうです。今でいうと野沢雅子さんのモノマネをよくしているお笑いのアイデンティディ田島さんが有事の際に代役で孫悟空の声をこなすようなもんですからね…

わたしの世代だとこの山田→栗田って話はあたり前田のクラッカーのように知っているけど、1995年って今からもはや26年前の話ですからね…今の20代だと知らなくてもおかしくないからなぁ。で、そんな経緯で代役から始まった栗田さんのルパン三世だけど、今ではすっかり馴染んでいるとわたしは思います。じゃなきゃ25年以上も続けられないですよね。

 

で、そんなドラゴンボールってドラゴンボール超(スーパー)が原作:鳥山明さん、漫画:とよたろうさんで今も連載中なんですよ。テレビのドラゴンボール超の続きが漫画で連載されているのでまたドラゴンボールはアニメ化されたりすると思うのですが、今後新しいアニメ化の際にキャストってドラえもんのようにまるっと変えるのか、それとも有事の際にルパン三世のように似た感じの人に変更するのか、どちらになるんだろう…なんてドラえもんを見ながらふと思いました。まぁ野沢雅子さんはまだまだ元気であってほしいですが誰しもが年は取るからなぁ…

キャラ=その声優さんのイメージが強ければ強いほどこの後釜問題って難しいですよね。ドラえもんもルパン三世も言う人は未だに昔の方がいいとか言いますからねぇ。答えがある話ではないし受け取り側の好みの問題なんですけどね。と、言うわけでまた久々に見たのぶ代ドラえもんは面白かったおよでした、いや別にわさびドラえもんも面白いし観ますけどね笑。とりあえず後で妹にこれはあげてこよう。

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