秋の山菜採り
秋の山菜と言えば銀杏や胡桃、アケビ等の「木になる」系やキノコの類を一般的には思い浮かべると思いますが、この時期にしか採れない不思議な触感の山菜があったりします。先日近所のかずくんとソレを採りに行ってきました。
場所はよくいくいつもの山の中の小川。若干薄暗い水辺の近くにそれらは生えています。それが…
ミズ…
当サイトで何度も取り上げている通称赤ミズ、正式名称はウワバミソウといいイラクサ科ウワバミソウ属の多年生植物。4,5月頃の淡緑色の若葉はクセがなくて味が良い山菜として食べられ、シャリシャリとした食感の中にぬめりがある美味しい山菜。6,7月頃のよく生育した茎葉は表皮を剥いて食べます。剥かなくても食べられるけど糸ようじのように歯に引っかかります笑
そんなミズは秋であるこの時期、葉の付け根にあずき色のムカゴやコブコとよばれる肉芽(あずき豆みたいな感じ)を付けます。写真に写っているあずき色の豆みたいなのがムカゴです。そんなムカゴ、カモシカがムカゴ部分だけを食べていくなんて有名な話があるくらい美味しいんですよ。
と、言うわけでムカゴを片っ端から摘んでいくのですがこれがまー細かい笑。産地直送品を取り扱う道の駅なんかでたまにムカゴは売られていますが少量でかなりいいお値段がしていてなんでこんな高いんだろう?って思っていたのですがその答えが実際に摘んで解りました。
めんどくせぇ笑
ムカゴは茎と茎の連結部、人の体で言うところの関節部分にできるのですが結構簡単にポロポロって転がっていくんですよ。ガボッと乱暴に摘むとすぐバラバラになって地面に落ちます。落ちたら見つけるのが大変なので諦めます笑。葉っぱを取りつつムカゴ部分を慎重にちょっとずつちぎっては袋に入れを繰り返す…これは手間を考えたら高級食材なのがよく解りますね…
山菜採りって獲物を探し出して狩る「ハンティング」のような醍醐味があるのですがミズのムカゴとりは完全に内職作業ですわ。いくらでも生えているけど完全にルーチンワークなので内職が得意な人向けですね。ちなみにわたしや近所のかずくん向きではないですわ笑
写真で見ると大した量じゃないけどこのくらい採るにも小一時間かかった次第です。そりゃムカゴは高く売られてますわねぇってことで早速調理をします。
とは言ってもさっと湯がいてめんつゆにつけるだけですが笑。醤油ベースのつゆにつけるのが一般的だけどわたしはミズのおひたしは白だしを適当に希釈して漬けるのが好きです。なのでムカゴも白だしに漬け込みました。
こちらがムカゴのおひたし。食感はコリコリだけど噛むととろみが出てきます。ミズの根本に近い感じだけどムカゴのほうがよりトロトロしますね…好きな人は高いお金を払ってもたべるだろうなぁこれは…って考えさせられるくらい美味しい。酒のアテにもばっちり合います。
ミズは山林の薄暗い水辺を探せば比較的見つけられる山菜です。雪が降る前には枯れてしまうので食してみたい方はぜひミズ採りにチャレンジしてみて下さい!って思ったのですが、「赤ミズ ムカゴ 通販」あたりでネット検索したら普通に売っていたのでそちらを利用したほうが便利ですね笑。いやでも買ってでも食べるくらい価値がありますよムカゴには…