アテナに学ぶコレクター性
ギャルゲーは、ギャルゲーム(Gal game)の略で、主に魅力的な女性が登場することを売り物とするタイプのゲームの俗称である。その定義は人によって違ったりするので一概にこれがギャルゲー!とは決めつけ難いが、とりあえずかわいい女の子が活躍すればギャルゲーの分類でいいと思われる。
しかしながらアダルトコンテンツを含む美少女ゲーム、いわゆる「エロゲー」とギャルゲーは基本的に別物として扱われる。軽度なお色気はあるものの直接的な表現がないのがギャルゲーで、例えるならばエロゲーはそのまんま18歳い所の人しか買えないエロ本でギャルゲーは少年誌の電影少女やBOYS BE、ToLOVEる等お色気を含んだ可愛い女の子が出てくる漫画といった感じだろう。
最初にギャルゲーと呼称されたゲームは、1986年発売の日本テレネットの夢幻戦士ヴァリスと言われている。ヴァリスは今で言う異世界転生もののストーリーで女子高生である主人公麻生優子が異世界で剣を振るって悪いやつをバッタバッタとなぎ倒すゲーム…って言うと35年経った今でも似たような話がわんさかあるって事は異世界転生ものってやっぱ人気なんでしょうね。
で、そのヴァリスと同時期に発売されて同じくギャルゲーと言われたのがファミコンソフトのレイラ(デービーソフト)やマドゥーラの翼(サン電子)そして…
アテナ(SNK)。アテナは1986年7月から稼働開始したアーケードゲームで翌年にはファミコンに移植されました。当時はよくあったオーソドックスな横スクロールアクションゲームで、ビクトリー王国のおてんば娘な王女アテナが王国にちょっかいを出してくる悪の帝王ダンテを打倒するといったファンタジーなお話。
このゲーム、苦い思い出と言うか、わたしは当時持っていなかったんです。わたしは当時小学校低学年で、このゲームはあおぞら市場にもあったし、ファミコン版を友だちが持っていて遊ばせてもらい楽しかったのでほしいなぁと思っていたのだけれども、見ての通りカセットの色がピンクじゃないですか。うちってば田舎なのか小学生だとピンク色のカセットってだけで「女のカセットだ!」とか無茶苦茶な難癖をつけられてバカにされたりしたんです。
まぁ、同時期に発売されている高橋名人のBUGってハニーもピンク色のファミコンカセットなのですが、それは馬鹿にされなかったのでどちらかというとアテナはピンク色のカセットだからというより、ジャケットに可愛いビキニの女の子が書いてあるからなんでしょうね…
と、いうわけでアテナを持っていた友達が「オカマ野郎」と罵られていたのを知っていたがために当時は手に入れられなかった悲しいソフトなのですが、本日遂に購入する運びとなりました。このソフト、昔から結構お高かったし今ではソフトだけでも結構な値段がするのだけれども、今日何気に安く売られていたのですぐに買いました。そもそもお店で売っているのもあまりみかけませんねアテナは。
このアテナの子孫である「麻宮アテナ」が活躍するのが続編のサイコソルジャーだったりSNKの代表的な対戦格闘ゲーム「ザ・キングオブファイターズ」だったりします。
で、実はここまでが前置きで、何もアテナに限った話ではないのですがこの「SNK」と言う会社、新日本企画が略されてSNKとなったこの会社はコンピューターゲーム黎明期から第一線で活躍し1990年代に訪れた「対戦格闘ゲームブーム」ではカプコンと共に一斉を風靡したのですが、実は一回潰れているんです。その道なりは紆余曲折あるので詳細を知りたい方はネットで検索すればいくらでも出てくるのでそちらを見ていただくとして、一度潰れたSNKがどうして復活したのかと言うと、
SNKのファンだった中国の会社に買われたから
なんです。実はSNKのゲームって世界中にコアなファンが多いんですよ。で、SNKが現在、韓国の証券市場・コスダックで上場していて、大株主が香港と中国の企業で構成されているのにさらに…
サウジアラビアのオイルマネーが注入されているんですよ笑
サウジアラビアの企業が最近SNKの株式を取得したんですよね。アニメやゲームに積極投資するムハンマド・ビン・サルマン皇太子がSNKに目をつけられたようでして…2000年代初頭に起きた、家庭用ゲーム機の進化がきっかけでアーケードゲームブームの終焉が訪れ、それと共に消えたSNKがトンデモ復活した昨今なのですが、そんなコアなファンが世界中にいるからかかつてSNKが販売していたゲーム機「NEOGEO」のカセットがとんでもない値段で取引されていたりします。
例えば、出荷本数が少ないNEOGEOの「ちびまる子ちゃんまる子デラックスクイズ」は、現在…
約200万円
で、取引されています…あまりに高額商品なのでゲームソフトなのに偽物が現れる始末…車が買える値段ですな…他にも現在ネオジオロムでメタルスラッグが160万円くらいで売られていたり、マジックドロップ2が70万円で売られていたりします。ネオジオのカセットはとにかく総じて値段がお高んですよ。NEOGEOに限らず例えば携帯ゲーム機のネオジオポケットのゲームソフト「SNKギャルズファイターズ」というゲームも3万円くらいするし、そもそもこのファミコン版アテナも箱、説明書、おまけのカセットテープが付いていると35000円くらいしますからね…
つまり、何がいいたいのかと言うとSNKの関連商品はすごいコレクター性が高く、値段が跳ね上がるかもしれないんです。なんせ金に糸目をつけないオイルマネーが注入されるくらいですからね。だからといって投資目的でSNKのゲームを買っておけ、なんてことを言う気はさらさらなくて、単純にSNK関連のゲームソフトは、
遊びたいゲームが買えなくなるかもしれない
って事が言いたいんです。潤沢な資金がある外人さんがバコーっと買い占めたらあっという間に市場は高騰しますからね。実際ネオジオはもう目をつけられているからこんな値段になっているんでしょうし。と、言うわけでSNK関連のゲームは早めに買っておいた方がいいですよ、とアテナを買って値段を調べて痛感したおよでした笑。ちなみにアテナはソフトのみでも5000円くらいで売られていますね…SNKのゲームソフトが金持ちの道楽になる日も近いかもなぁ…
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