千円札に書かれた謎

またまた、わたしの上席がたけさんだった頃の話。だいたいどのくらい前かと言うと15年近く昔のことになりますね。

 

その日はガツガツと午前の部のお仕事を終わらせて、午後一に事務所で用事があったから珍しく会社でお昼を取る事に。帰社の途中にコンビニでお昼ごはんのカップ麺とお茶を買ったんです。小銭が無かったので1万円札で支払いを行う。すると、返ってきたおつりのお札の中に、ど真ん中に30と書かれた千円札があった。

 

結構昔の人だと、お札を数える時にナンバリングして書き込んだりしたみたいですが、こう実際数字が書いてあるお札を受け取ると、何とも言えぬ違和感を感じました。

 

その事を今でも親交があってお仕事もたまに振ってくれて、この日も午前中手伝ってもらっていたパートのおばちゃんに、いやぁ今1万円札崩したら千円札の中に何か数字書いてあったのよ~と、帰り足の車内で報告。結構なんか書いてあるお札ってあるのよねぇなんておばちゃんは言ってました。

 

パートのおばちゃんはパートのおばちゃんなのにすごい仕事ができる人なので、普段は一人で外回りをしています。おまけに人なつっこく、結構外でお客さんを捕まえてくる人なのですが、あまりにも人なつっこすぎて時々変なことに巻きこまれたりしていました。そんな感じで人のいいおばちゃんなんで、人脈もとても厚いんです。で、お札に書かれた文字で、そういやわたしの友達がこんな経験をしたのよと、おばちゃんは話を始めました。

 

パートのおばちゃんの友達は、何でもどこかで経理の仕事をしていた人らしく、その日は給与か集金したお金か、とにかく現金を数えていたという。

 

で、数えている最中、何か違和感を感じた札を発見。何か書かれているじゃないってまじまじとその千円札を見てみると…

 

 

SOS

住所と名前

 

が、千円札に書いてあった。こ…これは…なんて思いつつ、ちょっと悩む経理のおばちゃん。これ、ほっといたら目覚めが悪くなるし、かといって警察に届けたら面倒な事になりかねないし…

 

悩んだ末、やっぱオオゴトだったら嫌なので、経理のおばちゃんは警察に届け出る事にした。

 

警察って不思議なもんで、わたしが小学生の時盗まれたチャリンコは未だに発見してないのに、こう危機迫る場合だとマッハで身を乗り出すらしいんです。数日後、お札に書かれた事の巻末を経理のおばちゃんは、警察から聞きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事件性無し。

 

わたしの住む地域からはかなり遠く離れた精神病の人が治まる施設…そこの患者が、悪戯で千円札に文字を書き、自販機に入れたと思われます。ご協力ありがとうございました。

 

そう、返事があって、良かった~なんて経理のおばちゃんは漏らしていたそうで。そうね、お札にそんなの書かれていたら不気味だもんね~何でもなくて良かったねぇと、パートのおばちゃんは言ってきたらしい。いやでもそれ、

 

 

 

 

絶対、何かあるよね

 

わたしは、そう思ったらいつの間にか口に出していました。だってさ、そんな精神異常の人だったら…施設にいる人でも、千円札に文字書いて、自販機に入れるって発想になるかな?相当知恵絞らなきゃそんな事できないよね?実は気は確かで、本当に困っているからのSOS、精神病棟なんてゲストじゃ実態解らないし…内部で何かとんでもない事が起こっているのかも…ってパートのおばちゃんに言ったら、

 

まぁ、警察がそう言ったらその後の進展はないだろうしね…

 

そう答えるパートのおばちゃん。まぁ、仕方ないのかなぁ…事件性がないって裏が非常に気になるんだけど…確かめようがないけども。どこかしらおかしいから精神病院に入院しているんだろうけど、お金に何かを書いてって考えがそんなに簡単に思いつくものなのかなぁ。

 

しかし、お札に何か物事を書いて自販機に入れるってのは、軟禁や監視されて行動が制限された状態でのSOSにはかなり有効ですね。一度自販機に入れてしまえばお札を確かめようもないし。もし拉致されて追い込まれたら隙きを見てこれは使ってみたいと思いました。使う機会があるのかは解らないけど知ってて損では無いはず。でも、お札が財布の中になかったらダメですね笑

 

ちなみにお札に何か書くのは犯罪になるのか調べてみたところ、「現行法上は処罰対象外」みたいですね。100円等の硬貨だと、「貨幣損傷等取締法」という法律があり、故意に損傷したり鋳つぶしたり(溶かして金属の塊にしちゃう)すると刑事罰が科せられますが、紙幣についてはこれに対応する法律がないようです。ただ、なにか書いてあるお札は消費者→銀行→日本銀行と循環した際に裁断されるみたいですがね。

 

そう言えばいっときTwitterでバズっていたのが、千円札の野口英雄さんの胸元あたりに「世界のナベアツ」という判子を押したお札が大量に出てきたってやつですね。千円札、世界のナベアツで検索すればすぐ出てきますが、これをやったやつは面白いって思ったんでしょうねぇ。うすら寒いけど、この悪戯で捕まることはないのか…

 

まぁ、何かしら余計なことを書いたお札は偽札と間違われて疑われても仕方ないですからね、最寄りの銀行に持っていってさっさと違うお札と交換してもらうのが一番無難ですな。そんなわけで、お札に書かれたちょっと怖いお話でした。このままキャッシュレス化が進んでいったら無くなる話ですなぁ。

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