チキントラクター稼働記録

福島県二本松市に「針道」という集落があります。70年くらい前は「針道村」と呼ばれていて統合と合併を何回か行い現在の形になっています。田んぼの広がるのどかな土地ですが、この針道には全国的に有名なイベントがあります。

 

針道のあばれ山車(だし)…この祭りは、針道源太の時代(天正13年:1585年)よりの祭りといわれ、400年以上の伝統を誇ります。現存する記録では、宝暦8年(1758年)にこの付近一帯が凶作続きや疫病の流行にあった際、人形を飾った山車や神楽囃子を奉納した記載が残っています。

現在では毎年10月に開催され、山車も若連作製の大型人形を飾りつけた山車に成長し、豪快な太鼓の音が鳴り響く中、激しい山車のもみ合い(ぶつかり合い)が行われています。(二本松市観光ページより引用)

 

山車(だし)とは、日本で祭礼の際に引いたり担いだりする出し物の総称。花や人形などで豪華な装飾が施されていることが多い。地方によって呼称や形式が異なり、曳山(ひきやま)・祭屋台(まつりやたい、単に屋台とも)などとも称される。神幸祭などの行事では、この山車が町の中をねり歩き行列となることもある。 とwikiにあります。

 

基本的にはお祭りの時に道をゆっくりと走る巨大な建造物に車輪のついたものを山車というのですが、針道のお祭りではその山車が激突し合います。「針道のあばれ山車」web検索をすると動画が出てきますのでご覧いただければわかるのですが、

 

もはや交通事故

 

の勢いで山車と山車がぶつかり合います。おそらく、このお祭りは参加したらめっちゃ怖いランキングのかなり上位に来るでしょう。30歳くらいまでしか参加できないみたいですからねーなんだー残念だなーわたしもう40近いしなー笑

 

そんな、のどかな田舎の情景を楽しめるけど血気盛んなお祭りが行われる針道に最近ちょくちょくお邪魔させていただいています。理由がこちら。

 

 

 

弊社が制作したチキントラクターが稼働しているんです。

チキントラクターって何?という方は下記のリンク先をご覧下さい。チキントラクターの概要が記載されています。

 

チキントラクター販売ver2.1

 

この、針道でのチキントラクター設置に関しては、詳しい案内はわたしの師匠(わたしが大学の時のゼミ長、教授)がプロジェクトの概要を発表すると思いますので、わたしの方ではざっくりと概要だけ説明しますと、この記事にあるようにわたしはとある寄稿を依頼されまして、その時にわたしは今こんな事を行っていますって弊社サイトのリンクを師匠に送ったら、あれよあれよと言う間に師匠がゆかりのある針道でチキントラクターの稼働が始まりました。

 

初めて針道に訪れた時はチキントラクターの納品。チキントラクターの製作者である大工で近所のかずくんとわたしと師匠の3人でチキントラクターの設置を行いました。2度目の訪問が上記の看板を設置するため。この看板、デザインは弊社なんですが思いっきりエヴァンゲリオンの「人類保管計画」をオマージュしています。

あばれ山車の上に週刊少年ジャンプのマンガ、ワンピースのキャラクターを載せる人たちだからエヴァンゲリオンっぽい看板でもいいんじゃないかーなんて話あって作りました。まぁ、明朝体を縦に伸ばしただけなんですがね、それでもなんとなくエヴァっぽいですよね。厳密に言うとエヴァンゲリオンで使われている明朝体はマティスEBなんて特殊な明朝体らしいですけども。

 

師匠によると看板に書かれている歌は「会津歌農書」という書物に実際書かれていた歌だそうです。たしかにチキントラクターのコンセプト…ニワトリの力の借りて土地を耕し、フンにより土壌を潤わせ安心安全な作物の生産するというのにとてもあっていますね。

 

 

 

針道の方の協力の下、チキントラクターの稼働が行われていて話をお聞きしたのですが、除草効果はやはりかなりあるとの事。1日~2日でチキントラクターの下の部分はほとんど無くなる。だけど、大きく成長して固くなった(木質化した)植物は突かなくなる。ニワトリにとって毒の植物は突かない。との事でした。

 

たしかに、他においてある所でもあまり大きくなりすぎると突かないとは聞いていましたので、チキントラクターの稼働時期は新芽の芽吹く春先辺りから稼働してまだ雑草が柔らかいうちに根こそぎニワトリに突いてもらうと効果が変わりそうです。今回のチキントラクター稼働は真夏スタートなのでもうカッチカチになった雑草が結構ありました。

 

他にも、やはり他の所でも言われているように、チキントラクターを動かす時に持ち上げるのが大変、と、持ち上げてから動かすのが大変という意見がありました。外で使うものですし、害獣対策でもあるのである程度重さは必要かなとは思っていたのですが、ほぼ毎日動かすことになるのでもうちょっと動かしやすくならないかなぁという意見をいただきました。あとは、ニワトリへの水やりや餌やりのギミック。結構水を飲むんですよねニワトリ、との事。参考になります。

 

そんなわけで、そういう意見を受けて近所のかずくんと色々実験開始。車輪が小さいから動かす時に大変だなぁというのは前々から言われていたのですが、悪路ではない場合、例えば学校の校庭のような場所だとこのくらいの車輪でも十分動くんです。しかし、雨上がりの畑なんかではやっぱり苦戦してします…

単純に車輪のインチアップ化をすれば悪路でも動かしやすいのかなぁとは考えていましたが、チキントラクターの移動方法上、車輪が大きすぎると車輪の方にずずずっと動いてしまうのではないかと懸念していました。

 

が、そんなにタイヤが滑り動くのが心配ならストッパー用意すればいいだけじゃない?と仮設が立ったのでうちに帰ってから実験してみることに。近場に置いていただいているチキントラクターで実際タイヤのインチアップを行ってみました。

 

 

チキントラクターのバギー化キット。タイヤは10インチで今回は空気を入れないノンパンクタイヤをセレクト。チューブ入りの方が空気が入っていれば軽いのですがメンテナンスが必要なので良し悪しがあります。

 

 

元々チキントラクターについていた車輪。小さいけど3輪なので地面が乾いていればわりと動かせます。しかし雨の後は…かなり無理矢理引っ張ることになりますのでできれば動かしていませんでした。

 

 

 

バギー化キットを装着。見るからに悪路を走破しそうになりました笑

 

 

試しに引っ張ってみる近所のかずくん。その後わたしも動かしてみましたが、ストッパーの効果(写真撮り忘れ)のおかげでチキントラクターを起こす際にタイヤの方向に滑ることはありませんでした。起こすときも比較的楽に、チキントラクターの移動は格段に楽になりました。

 

 

バギー化キットが完成したので、針道のチキントラクターにも装着。3度目の訪問ですが、やっぱり景色がいいですね。タイヤの間にある木がストッパーで起こす時にタイヤに噛ませるとすべりが起こりません。

動かすのが楽になったと針道の方に喜んでいただけました。ただ、まだこれで終わりではないです。次はどうにかして「簡単に起こせる」ように工夫したいと思います。

 

こういったお客様の声に柔軟に対応し、改良を重ねチキントラクターバージョン2の制作を開始します。より実用的に、より便利に、そしてよりデザインが映えるようにカスタマイズしていきたいです。

 

 

 

【R2.5.9追記】チキントラクターバージョン2が完成しました。下記のリンクよりご覧いただけますので興味のある方はご覧下さい。

 

チキントラクターVer2.0販売開始

 

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チキントラクター専用ご注文フォーム

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