シャープの電子辞書Brainをおもちゃにする
Brain(ブレーン)はシャープの電子辞書のブランドで2008年7月より登場しています。いろんな種類のBrainがありますが、主に中学生・高校生向けの学習用のモデルが売れているみたいです。大学生・社会人向けのモデルもありますがそこまで大人だとスマホやPCで調べ物をしてしまいますからね、電子辞書は学校にも持ち込みやすいであろうからメインターゲットはやはり中高生なのでしょう。
そんな電子辞書Brain。この時期から春先にかけて結構中古市場で出回るのです。理由は簡単で、Brainを使い終わった学生がもう必要ないやって感じで売りに出すんですよね。まぁ先述の通り今は電子辞書より便利なものが沢山あるので必要ないと思うかもしれませんが、実はこのBrain、
ロマン溢れるガジェットなんですよ!
と、いうわけで本日はそんなお役御免となってしまったBrainをおもちゃにする記事です。ちなみにわたしが購入してきたのはPW-A7200という学生向けのBrainでした。ハードオフにて3000円くらいで購入。探せばもっと安いのがあるかもしれませんがそれにしても定価3万円くらいなのに破格の値段ですよね。
と、言うわけでまずは起動確認。電池を入れるとこの何の変哲もない、いかにも電子辞書な画面が現れます。辞書って意外とこのまま使って何か調べても面白いのですが、今回は別の目的があるのでさくっと改造していきます。
改造に必要なのはWindowsパソコンとmicroSDカード1枚。このBrainはSDHCの32GBまでしか読み込まないみたいなので注意。Brainによってそこは違うと思うので機種毎に調べてみてください。また、Brainによっては改造対策されていることもあるのでご注意下さい。
※お問い合わせやコメントでこの型式のBrainは改造できますか?と聞かれることが多いのですが、基本的にMicroSDカードを本体に挿すことができるようになったモデルから2016年モデルのPW-S【H,J,B,A,】3までのBrainが改造できる(しやすい)です。それ以降の(PW-SH4とか)モデルはプロテクトがかかっていたり、バイナリデータの書換が必要になったりと改造にはPCの専門的な知識が必要となってきます。当方は2016年以前のBrainしか持っていないので2016年以降のBrainに関して改造のできるできないはお答えしかねます。
まずはmicroSDカード内にアプリというフォルダを作成します。次に「ceOpener」「Task Swicher」「font_patch」の3つの.zipをサイトに行ってダウンロードしそれぞれ解凍します。改造に関して自己責任でお願いしますので、ダウンロード先はリンクしていません。検索すればすぐ出てきますがクレーム等は受け付けておりませんので悪しからず。
ceOpener.zipを解凍して出来た「ceOpener」フォルダをアプリ内に移動し「tswbrain18.zip」を解凍してできた「tswbrain18」フォルダ内の「ttfpatch」ファイルをceOpenerフォルダ内に入れます。続いて「font_patch.zip」を解凍した中の「MS UI Gothic」をceOpenerフォルダ内に入れます。2枚目の写真みたいな構成になります。
「ceOpener」フォルダの中に入れた「MS UI Gothic」をダブルクリックして実行し、日本語パッチをあてます。これをしないと英語表記になるのですがそれでも良い方はパッチを当てなくてもいいですね。DOSプロンプトの
画面が出ますが、何かキーを押せば終了します。
で、こうやって作成したmicroSDカードをbrainに入れて…あとは見ていただいたほうが早いですな。
って事であっという間に電子辞書BrainのPDA化が成功しました笑。実はこのBrain、もともとWindowsCEというOSをベースに作られているんです。WindowsCEは文字通り誰もが知っているパソコンのオペレーティングシステムのWindowsなのですが情報家電、自動車など様々な機器への組み込みパソコンに近い機能やユーザーインターフェースを実現するために開発された専用のOSなのです。
この起動音とかまったくWindowsXPと同じだからすごい懐かしいですよね。さらに背景を変更すると、
とっても懐かしいWindowsXPのデフォルト背景にすることもでします笑。まぁこれ、平たくいうとBrainが電子辞書専門にカスタムされているのをWindowsCEが起動できるようにしただけなので厳密にいうとカスタムではないのかもしれませんが、この画面までいくと色々できることがあるのです。
では、具体的に何ができるかというと…
あんまり大きな声では言えない笑
なので、写真から想像していただければ幸いです笑
って事です。
※注意事項として、ゲームのデータは、必ず自分の持っているカセットから吸い出して各自で用意して下さい。海外サイトを検索するとゲームのデータが手に入りますが、日本でその方法でデータを入手すると著作権法違反となり刑罰の対象となります。また、当サイトではゲームのデータのダウンロードに関することは一切お答えいたしません。
まぁ、ファミコンソフトの吸い出し機なんてネットを探せば昔ほどは安くないけどそれなりな価格で販売していますし調べればすぐ手に入りますがね。残念なのがうちのBrainだと古いからかサウンドをオンにするとまともに動かなくなってしまうんですよね。サウンドオフにすればかなり実機に近い動きをするのですが…
こういうパソコン内に仮想のゲーム機本体を作って遊ぶのをエミュレータというのですが、ちょっとセンシティブな話になるので詳細は割愛します。ただ、BrainはWindowsCEが動かせるしエミュレータも動くロマン溢れる電子辞書なので、今時期に安く売っていたらおもちゃとして結構遊べますよってお話でした笑
興味のある方は「Brain 改造」あたりで検索すればいろんなサイトが出てきますのでそちらをご覧いただければと思います笑
こんなのわたしが学生の頃にあったらカリッカリにいじり倒しちゃうだろうなぁ…すごい好きなんですよね、ゲームとは程遠いものでゲームができるのって。もはや病気みたいなもんだからなぁ。ちなみにこのカスタムをしても電子辞書は普通に使用することができますので、授業中堂々とファミコンで遊べますね。
春先に捨て値で売られるBrain、一台持っていると色々楽しめますよってお話でしたとさ。いやまぁこれだったらドン・キホーテに行ってエフシーモバイル88ネオを買ったほうが簡単ですけど、電子辞書でこういうのを動かすのが男のロマンなんですよ!笑
WindowsCE、遊べますよね〜。
ビデオ見たり、マンガ読んだり、インターネットしたり。ipaqでしばらく遊んでましたが、さすがに電池が入手できなくなってきて、次は何か楽しいものないかなと探していたところでした。情報のご提供ありがとうございます。リナザウも便利にwiki辞書入れて使ってます。
コメントありがとうございます。
PDAには夢が詰まってますよね、今では全部スマートホンに役目を取られてしまってますが…
brainのカスタムは面白いですが元々が非力なのでがっつりPDAを触ってきた人には物足りないかもです。そのうち実験しようと思ってまだやってないのですがニンテンドーDSやpspって Windows化できるんですよ。そっちの方が楽しいかもしれません笑
音声オンにしてもちゃんと動くよ?
コメントありがとうございます。
何というか、うちのBrainだとサウンドをオンにしてまともに動かそうとすると動きも曲も早送りみたいな挙動になってしまうんですよ。それを戻そうとすると今度はコマ送りみたいになってしまうんです。エミュレーターの設定の仕方が悪いのかBrainが古めだからそういう挙動なのか…わたしの力量ではすみませんがこのBrainでサウンドありでまともに動かすことができませんでした。
カシオのやつでもできますか?
コメントありがとうございます。
カシオのやつと言うとEX-word辺りの電子辞書でしょうか。その辺りは独自OSなので改造はできないと思います。
カシオの電子辞書でももしかするとWindowsCEベースのOSを搭載しているモデルがあるかもしれませんが、現状確認できませんでした。
pw ac110ではできますか?
pw-ac110ですと改造に必要なMicroSDを挿せないので改造はかなり難しいと思います。コンテンツを追加できるBrainが望ましいです。
PW-SH7でもできますか???
BrainのPW-SHは改造しやすいのがSH3まで、またはそれ以前の年代でMicro SDカードが挿さるタイプです。SH4以降はバイナリデータの書き換え等結構大変な作業が必要となります。SH7が発売された時期のBrainにはさらに強力なプロテクトがかけられているようです。一応非公式アプリを動かす方法もあるようですが、まだまだ高価な世代の電子辞書を破壊するリスクがあるのでおすすめはできないです。