卓球とかずくん
相変わらずわたしは週に2回の卓球を続けている。町内会の催し卓球ではあるが、わたしの倍近く生きている諸先輩方にガツガツ打ち込まれて早8ヶ月、ようやっと速い球には慣れてきたが今度は先輩方に左右に振られるような玉を打ち込まれる。日々精進あるのみ。
そんな町内会の卓球を取り仕切っているのが近所のかずくん。彼との関係はコチラの記事を見ていただくとして、彼は派手に打ち込みこそしないものの、ものすごくいやらしいカットボール(ラケットで触れると真下にズドンと球が落ちるようなやつ)を武器にうちの町内会の頂点に君臨する。そんなかずくんにある日わたしはこう誘われた。
およさん、女子卓球行きませんか?
女子卓球のプロと激しく練習したりボコボコにされるのはやだよ?
と、返した。彼には前科がある。すると、今回は普通の観戦ですよーとかずくんは言う。
なんでも、いつの間にか卓球にも公式のTリーグというプロリーグというものが発足したそうで、今回その試合が我が地元仙台で行われるから行ってみようよ、との事。ああそれなら今まで卓球の試合を生で見たこともないし行ってみたいと答えた。
早速家に帰ってからTリーグについて調べてみる。と、言うもののTリーグ、略をしない場合卓球リーグなのかテーブルテニスリーグなのか気になって仕方なかったからだ。どっちでもいいと思うかもしれないが気になってしまったらそれはわたしの負けなのだ。ちなみにこのTリーグ、結論から言うと、
どこにも答えが書いてない
つまりTリーグは卓球リーグでもなくテーブルテニスリーグでもなくT(ティー)リーグなのである。一部、卓球Tプレミアリーグと表記しているところがあったが、これがもし略さないと卓球テーブルテニスプレミアリーグだったら変なのでやっぱりTリーグはTリーグなんだろう…多分。たまに気になって夜眠れなくなることがあるのでTリーグのTについて知っている方がいらっしゃったら教えていただければ助かります。よろしくお願いします。
それでこのTリーグ、2018年10月24日開幕と本当にできたばっかりのプロスポーツリーグのようで、理事にあの福原愛さんがいらっしゃる。男子チームも女子チームも現在4チームあり、世界に通用する選手の育成を目的としている。
男女トータルで8チームありサッカーのJリーグのように、2部リーグ、3部リーグ(T2、T3リーグ)を今後展開していくそう。こないだのオリンピックでも卓球の活躍が目立っていたこともあり振興するには確かに良い機会だなぁと思いながらチーム情報を閲覧していると、
このパンダのデザイン、どこかで見覚えが、
あ、楽天パン…
…
…まぁかわいいマスコットというのはデフォルト効果のおかげかどこかしら似てたりしますからね、たまちゃんは線が青いし髪も立ってるしね、右は…まぁいいや。
ー
そんなわけで試合当日。時は2月2日の暗くなった頃。仙台での試合会場であるゼビオアリーナという、よくバスケの試合が行われている場所につく。どのチームの対戦かもよくわからないできたけど会場に着いてみたら木下アビエル神奈川(以下、木下)対日本生命レッドエルフ(以下、ニッセイ)のカードとのこと。かずくんは試合開始2時間前には到着していたらしく会場2Fのニッセイ側に席とってありますんで来て下さいねーとLINEが入っていたので向かう。無事落ち合う。
しっかし日本生命レッドエルフってニッセイの名前が堂々と掲げてありますが、女子チームが生命保険会社の日本生命で男子チームの先程名前を上げたT.T彩たまもメインスポンサーはあいおいニッセイ同和損保ですからね。あいおいニッセイ同和損保ってようは日本生命の損害保険会社ですから。8チーム中2チームのメインスポンサー、さすが規模が大きい会社ですな。余談ですが生命保険と損害保険の違いは人にかけるかモノにかけるかの違いです。これたまにテストに出ますので注意。とはいっても最近の損害保険で入院保障とかあるんですがね、生損保の垣根はどんどんなくなっていくんですかね。
ニッセイ側の席にかずくんと並びで座ったところで試合開始。最初はダブルス。いま出ている木下の方の張本美和選手って子が仙台出身だから今回は木下のホームゲームなのかなぁとかずくんが言う。そういうのも関係あるんですかね。だけど最初のダブルス試合はアウェイ扱いのニッセイが1-2で勝利。正直試合展開が早すぎてようわからぬが、スマッシュをスマッシュで返してそれをスマッシュで返したりしているのはわかった。つまりは早すぎて何が起きてるのかわからないと言うことがわかったのだ。プロってすごい。これで木下0-1ニッセイ。
そして2試合目はシングル。隣のかずくんがみょうに興奮しているのでなんで?と聞くと、なんでも世界ランク3位の石川佳純選手(2月に残念ながら4位になってましたが)と世界ランク9位の平野美宇選手の戦いらしい。なるほど今からこの場で世界レベルの戦いが行われるのね。
2選手がコートにつき練習がはじまると色んな人が写真を取り出したのでわたしも便乗して写真を収めてみる。
会場の雰囲気はこんな感じ。よくよく考えるとこの1台のテーブルを2000人近い観客がじーっと見ているのって、すごい選手に視線集まってますよね。すごいプレッシャーなんだろうなぁ。
して、試合内容はまぁやっぱりスマッシュをスマッシュで打ち返す超スピード展開でよくわからぬまま石川佳純選手の勝利。これで1-1。
その次の試合もシングルで木原美悠選手と森さくら選手の戦い。試合の合間合間にニッセイの人のコールで応援するんですが、こういうことって頭いい人じゃないと任されないからすごい優秀な人なんだろうなーと思いながらさくらコールをしてました。この森さくら選手、咆哮がどの選手よりも熱く、ずーっと膝を曲げて構えている、どこからでも球こいやぁ!みたいなオラオラオーラをだしている選手でした。オラオラパワーで森さくら選手の勝利。これで1-2。
第4試合、袁 雪嬌選手と常 晨晨(チャンチェンチェン)選手。ローマ字でYuan XuejiaoってXが最初についてるとどう読むんですかね…アホでごめんなさい。そういや中国の人って雪が名前に入ってるのを結構お見かけしますが縁起が良い漢字なんですかねぇ。わたしがトラックから転落して足の靭帯ズタボロにした時、面倒見てくれた先生が雪梅先生でした。試合は袁 雪嬌選手の勝利。これで2-2。
ここで会場から2-2の同点なのでヴィクトリーマッチを行いますとのアナウンス。ヴィクトリーマッチとは両チームベンチに居る選手から一人選抜して1セットマッチで試合を行うんだそうで。サッカーで言うとこのサドンデスみたいな感じですかね。木下からは石川佳純選手、ニッセイからは森さくら選手が選抜されて試合を行いました。結果は石川選手の勝利。
と、いうわけでホーム扱いの木下アビエル神奈川が勝利しヒーローインタビューが始まる。正直展開が速くテーブルまで遠い2階席だったのでよくわからない部分も多かったが超反応でスマッシュをスマッシュで打ち返すことが人はできるんだと学んだ。いやぁ面白かった。じゃあ帰ろうかかずくん。
しかし、
近所のかずくんはここで終わる男ではない。おもむろに袋からT.LEAGUEと書かれた色紙をとりだし、
およさん、サインもらいに行きましょう!
サインか…そうか。まぁかずくんってそういうミーハーなところがあるのねと思いつつサインを選手に貰いに行こうとする。どこでもらうのかわからないので会場の係の人に聞くとインカムで誰かと相談してもらったのち、一階席でヒーローインタビュー後にもらうとの事。
ところが、2階席から1階席へ降りる階段はどこもかしこも閉鎖されている。人が立っていて通してくれないのだ。最後に当たった階段ゲートキーパーに、サインが欲しかったら一階の席を押さえましょうとか言われる。うーんそういうもんなのか。と、思ったところで、
まぁ、出待ちしてサイン貰っている人もいるけどね
とゲートキーパーの人。それを聞き逃さないかずくん。それで彼はこういった、
およさん、出待ちしましょう
ー
この日、わたしは最大のミスを犯していた。このTリーグの行われたゼビオアリーナ周辺って意外と駐車場の価格が高く、さらにわたしはサッカー観戦をする時結構ビールを飲んだりするので今日も飲むかもなと思ったこと(実際には飲まなかったけど)かずくんは仕事場から直行するので確実に車で来場する事からわたしは自分の車で会場に向かわなかったのだ。こうして、わたしはサイン色紙も何もなく選手の出待ちに付き合うこととなる。
2月の仙台の平均気温は2度。夜になれば当然冷え込む。その寒空の下いつまで待つのか解らない出待ちは普通の防寒具では心もとない。いかついダウンとか着てくればよかったわよ…
出待ちの感じはこんな感じにタクシーがズラッと並んでいた。ニッセイの選手は高速バスだったのできっと本拠地に帰るのだろうなって、21時過ぎに試合が終わってどこまで帰るのかなぁと調べてみたら日本生命レッドウルフってホームが大阪なのね…12時間くらいかかるよなきっと…ホントお疲れ様です…
小一時間寒さに吹かれたところでまずはニッセイの選手から外に出てきた。出待ちの人も2,30人位には膨れ上がっていてどこの世界にもマニアはいるんだなーと実感。誰かが平野選手サイン下さい!と騒ぎ出すと俺もわたしもとみんな平野選手にアタックする。当然かずくんもアタック。試合で疲れて、これから移動も大変なのに丁寧にファン対応する平野選手は素晴らしかった。まぁわたしは色紙もなんにも持ってなかったけど。
ニッセイの選手がバスに乗り込みバスが出発。それからしばらくして今度は木下の選手が会場から出てきた。ちなみにかずくんにだれのサインが欲しいの?と聞いてみたら、
書いてくれるなら誰でもいい
との事。うん、ミーハーの鏡だ。素晴らしい。
それで、世界ランカーの石川佳純選手が出てきたところでファンがサイン下さいー!と騒ぎ出す。木下の選手は次の日またゼビオアリーナで試合があるので仙台に宿泊だろうけど、試合後疲れている所でもしっかりとファン対応する石川佳純選手。素晴らしい。かずくんもしっかり石川選手のサインをゲット。まぁわたしは色紙もなんにも持ってなかったけど。
と、言うわけではじめてのプロ卓球観戦とはじめての出待ちを経験したおよでした。ちなみにかずくんは次の日も試合を見に行ってまた出待ちをしていろんな選手のサインを貰ったそうです。すげえなぁ…
ニッセイ平野選手のサインを後日かずくんにまじまじと見せてもらいました。読めないけど凝ったデザインでこれをひとりひとり書いてるのかぁと更に感心しましたよ。
追伸。
T.T彩たまさんのパンダ。確かに可愛いんだけどこう色んな要因で試合後も引っかかったたんです。一番は可愛さ。プロ野球とかサッカーとか各チームマスコットキャラクターっていうのはいるんですが、かわいいのはかわいいけどそれだけじゃないんです。やはり勝負事の世界だからかどのキャラクターもどこか凛々しくて攻撃的な要素を兼ね備えている。
まぁ、パンダは熊の仲間だからいざ戦ったらそりゃ強いでしょうが、どことなく似ているパンダがSPU~SPU~とフリフリしているかわいい某パンダなもんでちょっとこうしたらいいんじゃないかと思ってT.T彩たまさんのためにたまちゃんをリスペクトして青い線で髪を立てて凛々しい1キャラをさくっと書いてみました。ちなみにSPUはスーパーポイントアップの略です。
うん、可愛いパンダの
ほうがいいな笑
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