ワンダースワンの映りが悪い液晶を修理する

ワンダースワンは1999年3月にバンダイ様(以下企業名敬称略)から発売された携帯ゲーム機。発売当初から4800円と驚愕の価格だったけど、1998年10月に任天堂のゲームボーイはカラーバージョンが発売されたのに対しこちらはモノクロ…1年後にワンダースワンカラ―が発売されるもその後間もなく最新の機能を搭載した携帯ゲーム機「ゲームボーイアドバンス」の登場によりとどめを刺されてしまった感のあるハードです。当時はネオジオポケットという携帯ゲーム機もあったしなぁ…

何気にファイナルファンタジーをはじめとして色んなゲームが移植されているワンダースワンは良作も結構あるのですが、ローンチタイトルである「グンペイ(GUNPEY)」が面白くてグンペイ専用機になっていた人も少なくなく、当時はわたしもその一人でした。今回ワンダースワンを中古で買ってきたのもなんとなくグンペイがやりたかったからだったりします。

グンペイは棒を一直線につなぐパズルゲームで誰もがすぐルールを理解できるシンプルさゆえの中毒性を持つゲーム。任天堂でゲームボーイを開発し、のちにバンダイでワンダースワンの開発にも関わったゲームクリエイター横井軍平さんの遺作となったことからグンペイと名付けられました。グンペイはソニーのプレイステーションやPSP、ニンテンドーDSあたりにリメイク移植されたりしましたがどうせグンペイを遊ぶならやっぱりオリジナルのワンダースワン版だよねと思って本体とグンペイを購入したものの問題が発生。それがタイトルにもある通りなのですが、

 

 

画面がぼやけていて見えづらかったのです。がんばってコントラストをあわせてもこの写真くらいしか画面に映らないんですよ…これは液晶焼けともいわれる経年劣化で起こる状態で、それこそゲームボーイや古いPDAなんかでも起こりうる問題なのですが、液晶の前面に貼られている偏光板(へんこうばん)というパーツの劣化でこんな風に見づらい画面になったりします。

 

アマゾンにて2枚350円くらいで売ってました。

偏光版は偏光シートや偏光フィルム、PLフィルターとも言われていて、特定方向に偏光、又は偏波した光だけに限って通過させる板。わたし的に何のことなのかさっぱりわからないので偏光版効果が気になる人はググっていただくとして、とにかくこの偏光板の劣化で画面がぼやけたりビネガーシンドロームといわれる画面が黒ずんでしまう状態が起きてしまい、交換する事で直せる場合が多いのです。

と、言うわけで本日の記事はこの偏光板を交換して画面の見づらかったワンダースワンの修理記事です。のちの自分のための覚書でもあります笑。なお、修理といえど改造ですし失敗する可能性もあるのでかならず自己責任で行ってください。

 

修理に使う工具はこんな感じ。偏光板をカットするために使うカッターと定規、のりをはがすのに使うデザインカッター、星形のトルクスネジを開けるためのドライバーはダイソーで200円のセットを。後は掃除用のエタノールと綿棒。そしてのちに出てきますがパーツクリーナーを準備しました。

 

まず初めにひっくり返して電池を外します。ワンダースワンは裏面の6つのネジを取れば後はネジを開ける必要がないのですが+でも-でもない星形の特殊なトルクスネジというネジが使われています。T6やT5と言った小さめのトルクスドライバーが必要となりますが、今どきのダイソーだと普通に売っていたりします。やっぱりダイソーはすごいな…

 

トルクスネジを外して裏側をかぽって外したら写真右上の黒い2か所を矢印の方にひっぱると液晶画面が接続されているフレキシブルケーブルが外れます。フレキシブルケーブルもすぐに破損するので無理やり引っ張ったりはしない方がいいですよ。

 

と、言うわけで分解はこれで終わりなのですがボタン類やゴムがぽろぽろってとれるので行方不明にならないように気を付けつつ状態を確認してちょっとびっくり。偏光板って液晶にのり付けされているはずなんだけどこの個体は経年劣化で液晶には付いておらず本体側に偏光板が付いていました。まぁ液晶から偏光板をはがすのって結構大変だからこれはこれでありがたいけどそりゃこんなんではまともに映らないよね。

 

ぺろぺろと剥がした偏光板。それにしてもこの本体は中が汚いのでぼちぼち無水アルコールと綿棒で掃除もする。

 

液晶に残ったのりをデザインカッターで少しずつ丁寧にはがしていく。この作業が最も神経を使います…力み過ぎて液晶がぱきっと言ったらおしまいなのにある程度力を入れないとのりは剥がれないし、つるっとミスってフレキシブルケーブルを傷つけてもジ・エンドですからね…慎重に丁寧にじっくりと出店の屋台にある型抜きのように、のりをはがしていきます。

 

あらかたのりをはがし終わったら残りの細かいのりを除去するためにパーツクリーナーを吹きかけてのりを浮かし綿棒で取っていきます。が、パーツクリーナーではなかなか作業が進まなかったです。これもダイソーで売っているシールはがしや接着剤剥がしの方がいいのかもしれません。

地道にパーツクリーナーを吹きかけて綿棒でコスコスをじみーに続けて液晶が綺麗になったら完了。個人的にこういう細かい作業は苦手だけど力み過ぎなければ何とかなりました。ちなみにデザインカッターでのりを剥がしているときはあまり気にならなかったのですが、溶剤を使って掃除を始めるとけっこうケミカルな酸っぱい臭いがします。この作業は室外の方がいいかもしれません。

 

液晶が綺麗になったら液晶と基盤を仮組してゲームを起動しつつ偏光板の「向き」を確認します。偏光板には向きがあって間違うと白黒反転したような画面になってしまいます。それはそれでカッコいいけど見づらいので今回は普通に見えるようにセット。それにしてもスピーカー部分がさびてるなこのワンダースワン…20年以上前の子供のおもちゃだから仕方ないですけどね。

 

掃除前の写真ですが、偏光板は液晶のサイズやもともと貼られていたサイズには合わせず、本体の幅目いっぱいにあわせてカットし、のりをつけずはめこむように取り付けました。そうするとのりがなくてもずれないですから楽ちんだけど、サイズを間違うと偏光板がゆがんだりするので慎重にサイズを測ってカットしました。

後は内部を無水アルコールと綿棒でふきふきして、分解したときと逆に組み立てていって完成します。

 

作業完了。ワンダースワンの液晶の映りを何とかすることができました。作業自体つまりは偏光板を交換するだけですが、かなり細かく神経を使う作業となるので時間にゆとりをもって取り掛かった方がいいですね。ちなみに不慣れなわたしは作業開始から組み立て完了まで約2時間ほどかかりました笑。慣れればもっと早くできそうだけど、急いで液晶を割ったら元も子もないですからねぇ…

と、言うわけで無事にグンペイを堪能することができたおよでした。もともとバックライトがない昔の携帯ゲーム機ってそんな見やすい画面でもないのがさらに見えづらくなったらそりゃゲームを堪能できませんから。偏光板もそんな高額なものではないので試してみる価値はあると思いますが、皆さんも偏光板交換に挑戦する際はくれぐれも本体を破壊しないように気を付けてください。

 

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