自動車のパンク修理剤って直るの?

皆さんは「治る」と「直る」の違いってご存じでしょうか。どちらのなおるも元に戻ったり良好な状態に戻ることを指しますが、わたしはざっくりとこうなのかなぁとは思っていたけどはっきりとは理解していなかったので調べてみると「治る」は命のある人間や生き物の病気やケガが治癒することで、「直る」は生き物ではない機械や物の故障を修理することや調子が元に戻ることになるそうです。ざっくりというと治るは生き物に、直るは機械に使うって感じですね。

 

と、言うわけで朝起きて仕事へ行く前にがっかりする事ランキングのトップ10に入りそうな車のパンクが起きてしまいました。こうタイヤが凹んでいると気持ちも同じようにべっこり凹みますわ…とりあえずジャッキでR2ちゃんを上げてタイヤを外してみると思いっきりビスが刺さっていました。

まぁどうせ今シーズンでお役御免の予定だった溝のほぼないスタッドレスタイヤなので履き替えがちょっと早くなるなぁくらいの感覚でしたが、ここでちょっと疑問が…先日知り合いの車を買いに付き合った時に色んな車を見たのですが、最近の車ってスペースの有効活用のためかスペアタイヤを積んでいないんですよ。その代わりにパンク修理剤なるものが搭載されているんです。で…

 

せっかくパンクしたんだったらそのパンク修理剤とやらの性能が見てみたいなぁと思い立って近くのビバホームでホルツブランドのやつを買ってきてみました。お値段1480円(税込)なり。こういうのって使う機会があまりないし本当にいざって時の為に学んでおくのも悪くないですよね。直らなかったら履き替えればいいんだし。で、早速缶に書かれた説明通りに作業をしていきます。タイヤや車の写真が汚いのは東北の冬ということでご勘弁ください笑

①パンクの原因になっているものを取り除き、タイヤの空気を入れるバルブの弁の突起をドライバー等で押してタイヤの空気をしっかりと抜く。

②パンクの穴の部分を時計の6時くらいを避け、5時または7時の位置に移動する。ようはパンク穴を真下…地面に密着させるなってことですね。

 

③空気を入れるバルブを綺麗にし、パンク修理剤をよく降った後にバルブに接続。くるくる回せばがっちりとホールドされます。で、頭のつまみをonにすると…って妙に硬かったのでペンチを使ってonにする。後で気づいたのですがわたしはセーフティストッパーを取っていなかったから素手で回らなかったみたいです笑

 

ブリブリブリ…とガスの注入が開始される。一瞬手元からガス漏れが起こって焦ったけどきゅっと押し込んでやるとガス漏れは納まりました。が…ブリブリブリ!っとパンク個所から泡が噴き出すじゃないですか!あれ、これってちゃんとあっているのかなぁと思いつつパンク修理剤を確認すると…

 

車から外してあるタイヤの

パンク修理には使用できません

 

とか小さく書いてあるじゃないですか笑。というわけで、

 

慌ててタイヤをR2ちゃんに取り付けて作業再開…相変わらずブリブリブリとパンク修理剤は漏れているけど…と思ってまた缶を確認すると、3mm以上の穴には使用できませんとの事…え、3mmって結構小さめよねと抜いたビスのサイズを測ってみるとぎりぎり3mmないくらいでした。うーん大丈夫かなこれ…

④注入後タイヤが膨らんだらツマミをoffにしてバルブから取り外し、直ぐに車を数メートル前進後退を2,3度ほど行うと書かれていたので車を動かしてみる。説明によるとこの地点で穴が塞がっている予定みたいだけど泡がパンク個所から量は減ってきているけどブリブリと出ていますね…で、このパンク修理剤はここからが大変。

・5~10kmほど時速30キロ以下で空気の抜けに注意しながら低速走行をして下さい

と、書かれていまして…なかなか30キロ以下のスピードでその距離を走るのってつらいですよね。でもやらんことには始まらないので近所をちんたらと走ってくる。1kmくらい走ったのでチェックしてみる。

 

 

タイヤが温まったからだろうか、それともわたしがガスを注入しすぎたからだろうか。まだブリブリブリって出ているんだけど…とりあえず距離が足りないのだろうと30分ほどちんたらと近所を走り回ってきました。距離にしたら10キロ弱くらいは走ったんじゃないですかね。

で、パンク修理箇所を確認すると、

 

穴が塞がっている!

念のために水をかけて空気の漏れがないのかを確認。漏れてない!ってことで一日置いてみた次の日。

 

空気の漏れ無しを確認し、無事にパンク修理が完了しました。すごいなパンク修理剤…文明の発達を感じた瞬間でした笑。ただしこのパンク修理剤はあくまで緊急時用との事でちゃんと缶に本品使用後は速やかに本修理(タイヤの履き替え)を行ってくださいと書かれています。それにしてもこのくらい簡単にパンクが直るなら確かにスペアタイヤの代わりにパンク修理剤が今の車には積まれているのも納得ですね。タイヤバーストするほどのパンクって滅多にないしそんなパンクの場合は大人しく自動車保険のロードサービスを使った方がいいですからね。

と、言うわけでパンク修理剤の要点をまとめると、

 

・直径3mm以下のパンク穴に対応。それ以上の穴は不可。タイヤの設置面以外(横側とか)や裂け目、タイヤとホイールが外れているようなパンクには使えません。
・パンク修理剤を使用する場合は必ず自動車にタイヤを履かせて使う。
・パンク修理剤を注入後は速やかにちんたらと時速30キロ以下で10kmほど走行する。わたしが体験した修理の中でおそらくこの過程が一番大事な気がしました。

・パンク修理剤を使用するにあたり細かな注意が沢山あるので使用前…できれば今後パンク修理剤を使おうと考えている人は事前にチェックしておいた方がいいです。公式サイトにも書いてありますので。

 

いやはや応急処置とはいえ、思ったより簡単に穴が塞がってびっくりしました。細かな注意書きを読むのとちんたら長距離を走るのはなかなか大変ですが作業自体はパンクした原因を取り除いて空気を抜いてパンク修理剤をぶち込むだけなのでかなり簡単にパンク修理ができますね。

パンク修理剤1本につきタイヤ1本の使い切りだったり、パンク修理が終わった後は空気圧の調節が必要とか細かな調整が必要だったり、パンク修理剤使用後は通常のパンク修理ができないので履き替えが必要だったり、修理後は80キロ以上の速度で走れないとか長距離は走っちゃダメとかとにかく色んな制約がありますが、それでもパンク修理剤は応急処置としては手軽で便利だなと思いました。車のタイヤやブレーキといった制動に関わる部分は乗っている人の命に直結しますから誤魔化さないできちんと修理した方がいいのは当たり前ですから。

 

日本でホルツ製品を取り扱っている武蔵ホルト株式会社様のサイト

http://www.holts.co.jp/tireweld/

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