男の肴 第3話 鮮度の悪いホヤの生食は嫌いになる原因

 

それは昨日の出来事だった。

 

 

うーん…

 

冷蔵庫を漁っていたら消費期限が3日過ぎたほやのむき身が出てきたのである。加工日と消費期限を見ていただければわかるのだがほやは剥いた後は傷むのが非常に早い。なので加工日と消費期限が同日になっているのだろう。ほやは新鮮でも磯の香りと言うか、独特の匂いがするのだけど悪くなるとそれが非常に臭くなりエグみが増してしまう。

今のように海産物の流通技術が確立する前、ほやが取れる地域以外で好んで食べられなかったのはこの傷みの早さから、ほやって臭くてエグい食べ物だよねって認識が広まってしまったからであろう。で、このような傷んだほやでも生食で食べようと思えば食べられるけど、ほやが嫌いになるだけなのでおすすめしない。

ではどうするかと言うと答えは簡単、火を通せばいい。ほやの身は熱を入れるとぷるりとした食感がモニモニのガムのようになる代わりに磯の香りが軽減される。おすすめの調理法としては大葉でほやの身を挟んだ天ぷらが劇的に美味しいのだけれども、ほやを揚げた油はほやの匂いが残るので破棄しなければいけないし何より天ぷらって作るのがめんどくさいじゃないですか。難しいんじゃなくてめんどくさい笑。なので今回は傷んだほやの剥き身を簡単に美味しくおつまみになるような料理を作っていきます。

 

 

 

まずはほやの剥き身をさっと水洗いし、水気を切ってボウルに移します。ほやの身に塩と料理酒をさっとふりかけて30分ほど待ちます。

 

 

 

30分待つとまたほやの身から汁が出てくるのでそれをさらっと洗い流し、水を切ります。新鮮なほやであれば美味しいはずのほや水ですが、傷んでいるとエグみが強く出てしまうのでもったいないけど絞り出してしまいます。こうやっても結構ほやの香りって残りますしね。

振った塩の量によっては結構しょっぱくなりますのでがっちり塩もみをした場合はここで5分ほど水につけて塩気を抜いたほうがいいです。

 

 

大きめの皿にほやの身がくっつかないように離して並べ、キッチンペーパーで更に水気を取っていきます。そしたら後は簡単…

 

 

 

レンジを弱(200W)に設定して15分ほどレンチンします。通常の500W、600Wでレンチンすると黒焦げになりますのでご注意下さい。

 

 

レンチン後の様子。弱でじっくりとレンチンすることで水分が抜けいい感じにプニプニになっています。後は熱が冷めるまで待って、それっぽい器に移し替えれば完成。

 

 

 

泡が出る銀色のやつを頂いていたのでそれと合わせて食していきます。食感は、宮城ではよくスーパーで売られている酒蒸しの「蒸しほや」と新幹線の中でよく売られているほや水晶という「ほやの干し物」の中間くらいの、いわゆるソフトジャーキーみたいな感じでもにもにしているけどそこまで乾ききっていないみたいな食感です。

味はほやの香りはバッチリ残っているけど傷んだときの臭みやエグみ熱とともに飛んでいってます。ほや好きにはたまらないとてもお酒の進む味ですね。ほやを食べる時は日本と合わせるのが本当におすすめです。ほやを食べた後に日本酒を口に含むと口の中に海が広がるんですよ!あの感覚は他の食材では体感できないんだよなぁ…

と、言うわけで酒の肴にはピッタリのほやのレンチンでした。鮮度が落ちたほやがある場合は是非試してみて下さい。あと、刺し身で買って鮮度はいいけどほやの味はやっぱり苦手って人でもレンチンすることで食べやすくなると思いますよ。まぁダメな人は何をどうしてもほやの味を受け付けないでしょうけども…その時はうちに送って下さい笑

 

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