まずいものは貴重

故・中島らも氏が誰かと対談してた時に「まずいものは貴重」と力説していました。

理由は簡単でまずいものは淘汰されるから自然と貴重な存在になる、みたいな内容でして。確かにそうだなぁと思いつつも、だからといってまずいもの率先して食べたいかと言えばそんな事もないわなぁ…と、若い頃は思っていました。そりゃ同じご飯を食べるならまずいものよりおいしいものの方がいいですよね普通に考えて。

で、こちらの写真の店。

 

 

古い写メなので画質が荒くて申し訳ないが、こちらのお店は佐々久という。この店構えなので味はいまいち…というか、唐揚げが無味で付け合せのパスタがなぜか激辛で、全体的にまずい(失礼)お店。そして定食のお値段が700-800円だったのでそこまで安いお店でもない。だがしかし、佐々久はそれだけではない。

こちらのお店は仙台の聖地として広まった、多くの人が挑戦しそして夢敗れたバカ盛りの店なのだ。鳥の唐揚げを注文すると、大の大人の拳くらいある唐揚げが5個、ごはんは山盛り、サラダってかキャベツ山盛り、付け合わせに激辛スパゲッティ、味噌汁とやってくる。

うん、まぁつまり佐々久は爆盛りのお店でして、今は無きお店なのでもう行くことはできないのですが全国の腹ぺこ諸君がチャレンジに訪れていた伝説のお店なのです。確かに、お世辞にも美味しいお店とは言えなかったけどそのアホみたいな量に魅了されてわたしも何度も訪れてしまったんですよね。

ちなみにこの店のメインメニューは「ザーカイ天定食」という謎の定食でした…わたしが説明するより、ザーカイ天でぐぐれば簡単に解るはず、佐々久しか出てきませんからね。見てもナニコレ?という方のために補足するといわゆる「鶏天」で天つゆが付くのでほぼ無味の唐揚げよりは食べやすかったです笑

 

話は変わりまして、昨日ご紹介させていただきましたルートビア…こちらも10人いたら9人は顔をしかめるような強烈味をしていますが、わたしは結構好きというか好きな人がいなきゃ売ってないですよね。つまりルートビアはまずいのではなくて強烈にクセがあって人を選ぶ味というのが正確でしょう。パクチーみたいな立場ですな。

 

佐々久のように味はイマイチだけどバカ盛りすぎて挑戦者が後をたたないとか、ルートビアみたいに味の個性が強すぎて人を選ぶ…こういったものは需要があるので口に合わないとは言ってもまずいものとは言わないんですよね。そしてこういった個性のあるものって世の中には結構あるんですよ。A君はまずいと言っていたけどB君はその個性的な味が好きでしたみたいな。これらはタイトルにある「貴重」なまずいものではないのです。

 

では、タイトルにある「貴重なまずいもの」とは…そりゃもう純粋に10人が食べたら10人がまずいと思い、しかも大盛などの付加価値のないもののことを指すわけです。そして令和のこの時代、そんなものはなかなか無いんですよね。そんなものが存在していたら今ならすぐにSNSで拡散されて淘汰されてしまいますからね。

おまけに調味料や冷凍食品も日々常に進化しているので、どんなテキトーなお店で食べても最低限の味の保証は確立されているんですよね。それでも振り切ってまずいお店って果たしてあるんでしょうかねぇ…

 

かくいうわたしも、大抵のものは美味しくいただける貧乏舌なのでそこまで純粋悪のようなまずいお店って生きていて今までに1軒しかあたったことがありませんでしたからね。20年以上前の事なのでさすがに今は無きお店ですが人の良さそうな老夫婦が切り盛りしていたお店なので店名は差し控えます。

が、まーここ、定食屋さんだったけどとにかくひどいお店でした。店内はボロボロで掃除もろくにしていない感じで入店してひと目で「あ、ここやばい」と思ったので超安牌で頼んだはずの肉そば?(中華そばに肉がのっているやつ)が、

 

 

ゲロ甘

 

だったのです…そして、

 

麺がボロボロ…

 

麺が硬いとかやわいって表現は結構あると思いますが、麺がボロボロってあんまりないですよね。おそらく長期放置してあった麺だから茹でてもボロボロになったのでしょうが…そのあまりのできの悪さに思わず一瞬ラーメンが嫌いになりそうになったくらいです。ちなみに連れがいたのですがそちらが頼んだ唐揚げ定食もゴムを唐揚げにしたような謎の物体が登場しまして笑

一口食べてあまりにもまずくて、連れと交換して食べてもやっぱり絶望の味しかしなくてすぐに退店したかったのにこれがまー店員さんの老夫婦が感じのいい人たちで、かっぴかぴの焼売なんかをおまけで出してくれたりして笑。全部は無理だったけど半分くらいまでは冷や汗をかきながら頑張って食しました笑

 

と、いうわけで食べ物屋でとんでもない目にあったわけです。しかし、時が経つにつれてこのやばい肉そばをたまにふと思い出すのですが、決まってゾクゾクしてくるんですよね笑。そして、たとえ口に合わないラーメンと出会ってしまっても「あの時の肉そばよりはマジ」と思えるようになっていたのです笑

 

で、最初のお話である故・中島らも氏の言っていた「まずいは貴重」がしっかりと理解できてしまったんですよね。人生山あり谷ありだけど、谷を知らなければ山の高さもよくわからないって事なんですよね結局このまずいは貴重という言葉は。つまり、

 

まずいものを知らないと美味しいものもわからない

 

って事ですわね。そしてそのまずいものが淘汰されて美味しいものばっかりになってしまうと全部普通って思っちゃうってことでしょうなぁ…

まぁ最悪自らまずいものを作ることでまずいものを食すこともできるけどそれはちょっとねぇ…それに人が作ったものでまずいものを食してこそ人が作ったものが美味しいと思えるでしょうし。

 

と、言うわけで特にオチがある話ではないのですが絶対的にまずいお店にぶち当たってしまった場合、それはとても貴重な経験なんだよってお話でした。ほんと、絶望的に美味しくないお店ってすぐ消え去りますからねぇ…もしそんなお店があるなら行ってみたいなぁ笑

 

 

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