コミケに行けない訳

お気づきかと思いますが、わたしは結構なおたく気質です。主にゲーム、特に古いゲームをプレイしたり集めたりするのが好きです。

ずーっとこんな感じなのでたまに「コミケにはいかないの?」なんて聞かれることがあります。コミケとはコミックマーケットのことでいわゆる同人誌即売会を指すのですが、わたしはとある理由でコミケには行けなくなりました。今日はそんな昔話。

 

 

 

わたしの中学には美術教師が二人いて、二人とも女性でした。

 

一人は、「満月」とあだ名を付けられていた、もう絵に書いたような暴力教師。平成の初期にはまだ暴力教師なんてどこの学校にもいただろうけど満月は別格。そのヒステリーぶりは山村美沙サスペンスもびっくりな感じで、とにかく自分が気に食わないと男性にも女性にも手が出る。平手打ちでは済まず、本気で鼻にパンチとかやってくる。これ以上説明するとただの悪口になっちゃうしこの記事には関係ないので省略。

 

もう一人の美術の先生は「魔女」とあだ名を付けられてました。毎日毎日黒執事に出てきそうなビジュアルの真っ黒な羽とか付いていそうな衣装、教師とは思えないネックレスやピアスなどのアクセサリー、短髪茶色の頭に鋭い眼差し、昔のアニメのいじわるな音楽教師がかけていそうなメガネ、と異色の空気を醸し出していた。しかしこんな見た目とは裏腹に授業や人当たりは普通。普通どころかかなり丁寧な応対をする先生で、魔女のが見た目が異色な感じだけど、比較のもう一人がこんな有様だったので魔女のが人気でしたね。

 

そんな中学校に通っていたおよ少年13から14歳。当時はファミ通等、普通のゲーム雑誌より、ゲームラボなんて電脳系の雑誌を読んでいました。

 

このゲームラボ、今はもうない雑誌(季刊として復活する予定はあるようです)なのですが、ゲームソフトをカスタムしたり海外製のパクリゲームを紹介したり(ソニックとマリオを足して2で割ったような「ソマリ」とかファミコン版ストⅡとか)ハードそのものを改造してパワーアップさせたり、今でも局地的に伝説となっている同人ゲーム「ドラゴンオエスト」(本格的なドラゴンクエストのパクリゲーム。TDQで検索すると情報が出てきます)を取り上げたりと、当時インターネットなんて高嶺の花だった時代にゲーム界の裏情報を仕入れるにはとてもいい雑誌でした。なんていうか、ジャンクとか裏物って男の子ならすごい惹かれるじゃないですか、いろいろな意味で。

 

このゲームラボがまだバックアップ活用テクニックなんて名前だった時から読んでいた訳で、こんな雑誌を小学生から見ていたから今でも秋葉原なんかにたまに出向きジャンク品を漁ったりする大人になったのでしょう。そんなゲームラボが出てくる記事はコチラです笑

 

チートツールに習った人生観

 

それで、ゲームラボにモロに触発され、学校や部活やバイトが休みの日はリサイクルショップや中古パソコン屋やフリーマーケットにふらふらとチャリンコで出向き、お袋にまたゴミを増やしてと怒られながら部屋をブタ小屋に仕立て上げておりました。PC68とか当時でももう化石扱いされていたパソコンとか、そんな大体の人がガラクタにしか見えないものばっかり持っていました。

 

で、当時よく一緒にゴミ漁りに出かけていたのが中学から現在までお友達のせいたんです。せいたんについては別記事がありますので知らない方はまずはコチラからどうぞ。

 

せいたんとチャリ

せいたんとチャリ2

 

最も、せいたんはわたしのようなジャンクなパソコンやジャンクなゲームに興味があるのではなく、タイプライターやレコードデッキ等の骨董品を愛するタイプでした。しかし、ジャンク品も骨董品も売っているお店って結構一緒だったりする(リサイクルショップとか)ので、二人でチャリンコを漕いでどこまでも買い物に行ってました。そんなせいたんに触発されわたしはレコードデッキを、せいたんはわたしに触発されMSX2を購入したのです。その頃デッキと共にに買ったブルーハーツの「ヤングアンドプリティ」という2ndアルバムのレコード盤は今でも宝物としてうちに飾ってあります。デッキは壊れたからもう無いけど笑

・MSXとは、1983年に米マイクロソフトとアスキーによって提唱された8ビット・16ビットのパソコンの共通規格の名称であり、いろいろなメーカーがMSXという規格でパソコンを作っていました。結構面白いゲームが出てるし、ドラクエもⅡまでは移植されています。

 

当時買ったブルーハーツのレコード。ドラムの梶くんが大塚愛さんの「さくらんぼ」のPVでドラムを叩いていたときは結構驚きました…

 

この趣味の良い所は掘り出し物を探しだした時の感動と、あまりお金を使わないで楽しめたことですね。現代ではすぐスマホで価値を調べられるのでせどりの人にすぐ掘り出し物は持っていかれちゃうだろうけど当時は近所のお店でお宝探しが楽しめるのが好きだったんですよねぇ。

 

そんな発掘作業をしていたある時、わたしはゲームラボを見ていて、ふと同人ゲームの販売会in仙台みたいな広告を発見。ふーんと会場を見てみると自転車で15分くらいのアズテックミュージアムという今でもある展示会場。MSXのゲームも売っているのかぁ、なんてことをせいたんに報告すると「じゃあ行ってみるべ」と彼は言う。うん、そうだねぇと返すわたし。当時からなかなかMSXのゲームって見つからなかったし、同人ゲームって当時はやった事なかったし、いい機会かもと二人で言ってました。

 

今でこそ同人ゲームはインターネットのおかげで簡単に手には入ったりするけど、当時は通販かこういう販売会か都市部のマニアックな店に行くしか手に入る術はなかった。近所で販売会が行われると知った少年二人は、本当はどんな場所に行く事になるのかを知らなかったのです…ただMSXのゲームが売ってるんだろうなぁくらいにしか思っていなかった。

ちなみにせいたんは今も昔もゲームはファミコンレベルの簡単なのしかやらないし、アニメはミリアルド・ピースクラフトがかっこいい、くらいの知識しかありません。

 

当日。わたしとせいたんは何を勘違いしたのか開場の3時間前にはアズテックミュージアムに着いていた。もちろん一番乗り。だらだらと学校の事なんか話をしているとぽつぽつと後ろに人が並び出す。

 

…うーん。なんというか…並ぶ人並ぶ人、なんというか…男はネルシャツを洗いすぎて色あせたジーパンにinさせて白いスニーカーみたいな格好、女の人は…うーん、なんかみんな角川小説とかマンガとか読んでるし…ここは同人ゲーム即売会ではないのか…それとも同人ゲームを遊ぶ人はみんなこういう感じなのかな…うーん。

その様子が不思議なのはせいたんも一緒の様子。なぁ、およ、ここで会場はあってるんだよなぁ、なんて言う。持ってきたゲームラボを見てみる…間違いないよせいたん。

なんてやりとりをしているうちに開場!中に案内される。とりあえず入場券代わりにパンフレットなんかを買わなきゃいけないらしい。で、買ってそのパンフを見てみると…

 

 

「コミックマーケット○○」

 

って、ここは、コミケ会場なのか…なにも知らない少年二人が一番乗りで係の人に誘導され、開いたドアの向こうは…

 

長テーブルの上に沢山の本、こんな本見たことが無いぞ!とテンパる少年二人…そして非日常な格好をしている人達、それをカメラに収める人達…わたしはコミケの存在をそれこそゲームラボでちらりと見たことがあったので知っていたが、全く無知のせいたんはこの異質な空間にびびって岩のように固まってしまっていた。

 

…どうやら同人ゲーム即売会と言うのは、このコミケの一角を借りて行われているらしい。って事にチケ代わりに買ったパンフレットに書かれたブースマップみたいなので気づいた。早速同人ゲームブース行ってみる少年二人。

 

同人ゲームは、主にPC98というパソコンで動くものが置いてあり二人とも関心するくらい面白いものばかりだった。その中でも特に面白かったのは、名前は忘れてしまったがMSX用の同人ゲームで、白黒でウィザードリィとスパイ&スパイを足して2で割ったみたいな、敵に罠をしかけつつ旗を取ったら勝ちみたいな内容のゲーム。もちろん購入。その後結構長く遊んだけど、名前が思い出せません…

 

で、同人ゲーム購入後、せいたんと二人でだらだらと同人誌の方も眺めてみる事に。見たことのあるアニメキャラがあんな姿やこんな姿に…こんな世界もあるんだなぁ、とか、スケブ書きますってなんだろなぁ、おねえちゃんがあんな格好してるのかぁ…なんていいながら会場を一周して帰宅。なんだかよく解らないけど、もう一回くらいはこういうの来てみたいねぇなんて二人で話していたのを記憶している。

 

こうして、同人ゲームを買いに行ったらコミケに初参加してしまった後、戦利品の同人ゲームで遊びながらせいたんの部屋で会議。せいたんは当時離れのプレハブ暮らし(自宅敷地内にプレハブが建っていてそこにせいたんは住んでいた)ので、秘め事の作戦会議をするのはぴったりだった。でせいたんと彼と二人で話した結果、とりあえずコミケに行ったことは他の奴には黙っていよう、という結論に達していた。

 

わたしもせいたんも端から見たらただの部活野郎みたいなナリだったし、古い土地で当時は「仙台のテキサス」なんて呼ばれる地域だったからなのか悪い奴も多く、そんな輩におたくと認識された奴は八つ墓村みたいな仕打ちを周りにされていたのは何度も見ていたし、おたく気質だったわたしは兎も角、元々ノーマルなせいたんがそんな事に巻き込まれては大変だと言うことで、とりあえずコミケは二人の秘密にしておこうという話になったのである。

 

しかしながら、コミケことコミックマーケット…同人ゲームは意外と面白かったし、本屋に並ぶ本が本の表の顔ならコミケに並ぶ同人誌が本の裏の顔な気がするし、スケブはスケッチブックの略だと帰ってから気づいたし、コスプレは初めて生で見てちょっと感動したし、なんか会場にいる人のオーラは普通の人と違うし、当時は周りが誰も行ったことがないであろうコミケという「もの」にわたしもせいたんも何か優越感というか、人とは違うところに行ったことがあるんだぜ!みたいな気持ちになっていたのであろう。裏はやっぱり興味がありますからねいろいろな意味で。

そして次のコミケも言ってみようかとせいたんに伝えると、「よし、行くか」という返事。次のコミケに行くことを約束したのであった。

 

ちなみに、わたしとせいたんは今まで二回しかコミケに足を運んだことがない。つまり次に行くコミケ以降わたしとせいたんはコミケに行けない体になってしまう。あんな事が起こるとは今はまだ知らない少年二人…

 

 

次のコミケは以外と早く訪れた。なんでそんな事が解ったのかというと前回入場チケットの代わりに買ったパンフレットに次回開催のご案内みたいなのが載っていたから。会場は…うちの近くのアズテックミュージアムでは無く、電車や地下鉄を使って行かなければいけないワッセという会場。現在は老健施設になっているワッセはアズテックミュージアムよりも会場が大きく、出展ブース数から予想するに規模もどうやら前回より大きい様であった。

 

前回コミケから3週後くらいの日曜日。またまた開場3時間前には会場の前にいる少年二人。だがしかし今回は先客が結構いた。さすが大きい会場だねぇとせいたんと話す。

 

ぼけっと二人で並んでいる人の観察をしているうちに開場。例によってチケットの代わりにパンフレットを購入して入場。が、今回は特に目的としていたことが無いなので、会場に入ったそばから端っこに寄ってせいたんとパンフレットを眺めて何があるのかを確認。

 

…さすがはでかい会場。同人ゲーやアニメの同人誌の他にアーティストの同人誌なんかもあるらしい。コスプレゾーンみたいなのもある。せいたんとなんか感動する。こんな祭りもあるんだなぁって。武器は持ち込み禁止ですの張り紙にニヤニヤしながら会場をまわる少年二人。

 

適当に彷徨いていると、アーティストゾーンに入った模様。ってアーティストと行っても当時全盛期だったビジュアル系ばかりじゃないか…確かに当時はXJAPANやLUNA SEAが流行りだした頃だったけど、アーティストブースと言うよりはビジュアル系ブースだなここは。

 

で、まじまじとビジュアル系同人誌を眺める二人。あぁBUCK-TICKもあるねぇなんて言いながら見ていると、

 

二人で固まった。

 

とある、XJAPANのコーナー。

 

スケブ書きます、の紙の後ろに座っていたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

美術教師の魔女!

 

固まるわたしとせいたん。

 

魔女と目が合う。

 

魔女も固まる。

 

そしてそのまま後ずさりをして、コミケ会場から本気で逃走したあたしとせいたんっ!うぁぁっ!なんで魔女がここにいるんだぁぁっ!

 

今にして思えば、別に普通の中学生である我々があの場にいることより、公務員で教師の魔女がXJAPANの同人誌を売っている方が数倍まずい事な気がするけど、当時は前述の通りおたくとはバレたくない、バレたら八つ裂きの刑にあってしまうという気持ちがあったので…どうしようせいたん。わたし達はもうおたくの烙印を押されたようなもんだよ…なんてせいたん家に帰宅してから身震いしていたのを覚えている。だったらもっと変装するとかいつもと雰囲気を変えるとかいくらでもやりようがあっただろうけど、そこまで頭が回らなかったんですねぇ…

 

 

 

…数日後の美術の時間。魔女と会う。ってか教師だから授業で会うのは当たり前だけど、その時までは会わないように細心の注意を払って学園生活をしていた。それはせいたんも一緒だった。

 

魔女と目が合う。何食わぬ様子…どうやらあちらもこの話題には触れたくないみたいだ。こうしてわたしとせいたんはコミケに行った事はバレなかったのだが、コミケには魔女がいるからもう行かないようにしよう、なんて二人でこの時誓ったのであった…

 

余談だが、中学の卒業式の日、どうせもう会うこともないだろうと魔女にコミケの話を聞いてみたのだが、ものの見事に

 

 

「えっ?何それ、知らない」

 

と返されたのでそれ以上つっこむのはやめておきました。魔女は教師の仕事してるんだし、あんま迷惑をかけちゃ悪いからなぁと思ったので。

そんな事があったので、その後コミケには行っていないおよでした。別に今ならコミケに行って誰に会ってももいいけど特に目的もないし、そんなヘビーなおたくではないので欲しい物があってもネットで解決しちゃいますからね。と、いうかわたしの欲しいものは主に古いゲーム関連だから基本コミケ会場にはないだろうし。

 

それにしてもびっくりなのは魔女である。コミケ会場であった時、学校に来ている時と同じ服装をしていたんだもの笑。そりゃXJAPANが好きだからそういう格好を好き好んでしていたんだろうけど、それじゃみんなに見つけてくれって言ってるのと同じですよね笑

てなわけで、皆さんもコミケ会場で売り子をやっている先生に会わないように気をつけて下さい笑

 

 

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