つるピカハゲ丸を覚えていますか
先日、ブックオフで本を眺めていたらこんなものを見つけたので懐かしさからすぐに購入しました。

つるピカハゲ丸…
「つるピカハゲ丸」はのむらしんぼ先生による日本の漫画作品。月刊コロコロコミック、別冊コロコロコミック、小学館の学習雑誌で1985年から1995年まで連載。単行本は全25巻で累計500万部発行。全盛期にはテレビアニメ化、ゲームもされ当時とても人気があったギャグマンガです。この単行本は後にコロコロイチバン!というコミック誌に掲載されていた2000年代に復活したハゲ丸くんですが、しょうもないながらもふふっ…となってしまうギャグは当時のままに健在で懐かしさに溢れました。
その内容は極端な節約術「つるセコ」を駆使するハゲ田一家を描いておりそのつるセコが80年代後半に結構ヒットしていた思い出があります。そんなつるピカハゲ丸の作者であるのむらしんぼ先生の事ってわたしは何も知らなかったので調べてみたのですが…すごいドラマみたいな生き様に思えたので本日はそんなのむらしんぼ先生の人生をサクッとまとめてみます。
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のむらしんぼ先生は1955年熊本にて生まれました。幼いころから漫画が好きで赤塚不二夫作品やギャグ漫画に強い影響を受けたそうです。高校卒業後は上京し、漫画家を目指してアシスタント生活を送りながら腕を磨いていきます。
1979年、小学館の新人賞に入選し児童向け雑誌で漫画家デビュー。先生が24歳の時でした。初期作品には「とどろけ!一番」などがあり勢いのあるギャグと泥くさくも元気なキャラクターで徐々に人気を集めます。赤塚不二夫作品に影響されているだけあってやはりギャグマンガを描いていたんですね。そして1985年に先生の人生を大きく変える作品が始まります。それがつるピカハゲ丸でした。
主人公・ハゲ田ハゲ丸が、徹底的な「つるセコ」精神で騒動を巻き起こすこの作品は、小学生たちの心を一気に掴み人気作品に。「つるセコ」という言葉は流行語のように広まり、漫画はテレビアニメ化、ゲームやおもちゃ等の関連商品化され当時のコロコロコミックを代表する作品になっていくのです。
全盛期ののむらしんぼ先生は複数連載を抱え、睡眠時間を削りながら描き続ける日々を送っていたとか。
爆発的な人気作品だったつるピカハゲ丸ですが、残念ながら人気が永遠に続くことはありませんでした。
1995年につるピカハゲ丸は連載終了。コロコロコミック本誌で長く第一線を走ってきたのむらしんぼ先生でしたが、その後は新たな大ヒット作に恵まれなかったようです。漫画家の収入は作品人気に大きく左右されるため仕事が減ると生活も急激に苦しくなっていく…全盛期に築いた仕事場や生活水準をすぐには変えられず少しずつ貯金を切り崩していき、やがて借金も抱えるようになったとか…
そして家庭生活にも影響は及びました。漫画に人生のほとんどを注ぎ込んできた一方で、家族との時間は十分ではなくのむらしんぼ先生の元から離れていってしまいます。後年、先生は離婚について仕事に追われ続けた結果だったと振り返りながら、そんな状態でも3人の子どもを育ててくれた元妻への感謝を率直に語っています。
ヒット作に恵まれず精神的にも苦しい時期が続きます。かつてこどもたちを爆笑させていたギャグ漫画家が、新しい笑いを生み出せず悩む…読者アンケートの順位に一喜一憂し、自信を失いかけることもあったそうです。それでも、漫画を描くことだけはやめませんでした。
2010年代になると、かつてのコロコロコミック読者が大人になった世代へ向けた雑誌コロコロアニキで、自伝的作品「コロコロ創刊伝説」を発表します。そこでは自身の成功も失敗も、借金も孤独も隠さず描きました。過去の栄光を美談に変えるのではなく、こういう時代だったと坦々と振り返るような作品でした。
近年では、YouTube出演やインタビューなどで当時を語る機会も増えているみたいです。そこにいるのはかつての大ヒット漫画家というより「ずっと漫画を描き続けてきた人」という印象を受けます。成功した時代も苦しかった時代も結局は机に向かい続けてきたその姿勢は素直にすごいと感じました。
調べた所、こどもたちに笑いを届けたのむらしんぼ先生の漫画家としての人生は決して順風満帆ではありませんでしたが、転んでもなお描き続けたその姿には、どこか昭和の職人気質のようなものを感じます。気がつけば「つるセコ」で日本中の小学生を笑わせていたのむらしんぼ先生は人生そのものの節約術と向き合いながら生きていました。栄光も、借金も、孤独も、全部まとめて漫画のネタに変えてしまう…
現在もつるピカはげ丸以降大ヒット作には恵まれていませんがどんな時も漫画と向き合うのむらしんぼ先生の生きざまこそ漫画家として相応しく思えます。それにしても小学生の頃に読んでいた漫画の先生がそんな波乱万丈な事になっているとは知りませんでした。のむらしんぼ先生の今後のご活躍を祈念しまして、この記事の結びとさせて頂きます。
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