悪名高きGT1030【DDR4】を試す

ここ最近、グラフィックボード(「ビデオカード」、その他にも「グラボ」「GPU」「ビデオボード」「グラフィックカード」「グラフィックボード」「グラフィックスカード」「グラフィックスボード」なんて言われたりしています。本記事ではグラボで統一)の品薄、価格高騰がとんでもないことになっていると以前の記事でお伝えしましたが、未だに品薄が続いています。

 

今パソコンを買う時期ではない理由

※以前の記事です。

 

パソコンでゲームを動かすのに重要なグラボですが、品薄の理由が仮想通貨のマイニング需要のためで、マイニングでなぜグラボが必要なのかは前の記事で解説していますのでそちらを見ていただくとして、グラボにもピンとキリがあったりします。

ピンの方…例えばRTX3090なんて現在最上級のグラボはそれだけで30万円を超えていたりしますが、キリの方だと1万円くらいで買えちゃったりするんですよ。で、ピンの方はマイニング需要で売り切れていたりしますがキリの方はマイニングの需要とは噛み合わないので普通に今でも買えるんですよ。以前より少し値上がりはしましたが…

そのキリの方のグラボを刺したらどのくらい動くようになるのかなぁと実験したくなったのは、ひょんなことからこんなパソコンを貰ったからだったり。

 

 

 

DELLのVOSTRO3800というスリム型のデスクトップパソコン。第4世代のCore i3-4150搭載、ハードディスク500GB、メモリ4gといった感じの6年落ちのパソコンで、まぁ会社の事務作業に使うには全然いけるでしょうって性能。当然ゲーム用ではありません。

市場価格では1万円~2万円で売られていることが多いのですが、なんとMicrosoft Office2013も付いてきたからメモリを8gにしてSSDにすれば事務用のパソコンになるかなぁと思ったんだけど…

 

 

 

ガボッとケースを開けてみたらグラボを挿すスロットが使えそうだったので、じゃあせっかくだからやってみようと思いました。スリムタイプだとグラボ増設部分が窮屈なスペース的に機能してなかったりするんですよね。と、言うわけで本日はキリの方のグラボを試してみるレポート記事です。

で、さっそく準備したグラボはキリの方で有名なGT1030というよくゲーミングPCのエントリーモデルについていたりするグラボなのですが、このGT1030って【GDDR5】版と【DDR4】版があるのです。

GT1030は1万円くらいで買えてそこそこ動くと評判なのですがそれはGDDR5版の方で、生産するときのパーツ不足からスペックダウンバージョンのDDR4版がこのGDDR5版の後から出たのですが、それがもう、

 

史上最悪のグラボ

とか

詐欺グラボ

 

とか、とんでもなく酷評されているんです。まぁ端的に言うとGDDR5のほぼ半分の性能でお値段はちょっとGDDR5版より高いのがDDR4版ですからそう言われるのも仕方ないかも知れません。ちなみにDDR4版がGDDR5版に勝っているのは省エネ部分だけ。GDDR5版が30W、DDR4版が20Wの消費電力とちょっぴり小食なのがDDR4。

そんなわけで世界的に嫌われているものすごくかわいそうなグラボがGT1030DDR4ちゃんなのですが、スペックの比較とかベンチマーク等の数字は結構ネットに上がっているのだけれども、正直DDR4ちゃんがどのくらい動く子なのかどうかって直感的な記事がないんですよ。GDDR5と比べたらこのくらい悪いよって数字で示したデータしかないんです。でもね、キリのボードはキリのボードであって、

 

高スペックを求めるなら
GDDR5だDDR4だと言わず
最初からピンの方の
グラボを買えばいい

 

んですよね。そもそもGT1030を選ばないでGTXやRTXの高額なグラボを買えばきっと満足できるんじゃないですかね。いくら原付で速度を競い合っても大型バイクにはどう頑張っても最高速で勝てないのと一緒ですわ。ってことで、

 

 

 

世界的に嫌われもののDDR4ちゃんを当然のようにセレクトしてみました。だって世の中GDDR5の良さを伝える記事はたくさんありますからね。ならば史上最悪のグラボはどこまで動くのか試したくなるものなのです。

 

 

 

取り付けは非常に簡単。金具をスリムタイプ用に変更してマザーボードに挿し込むだけ。さすが省エネ仕様だけあって補助電源の必要もないのにファン付きです。まぁGDDR5版も補助電源の必要がないけど。GT1030を選んだ理由としてスリムタイプにささるからという理由が最もですが、スリムタイプのPCって電源を変えるのが非常にめんどくさいってのもあります。

こちらは250W対応の電源だから足りないってことはないだろうけどいざ電源を500Wとかにしようとすると結構お高く付いたりして、だったらパソコン買い替えたほうがいいってなってしまいますからね。

てなわけでハードディスクをSSDに、メモリを8g(メモリ4gで2500円くらいです)に増設、で、GT1030DDR4を取り付けて見た結果のベンチマークは…って数字でじゃなくて、もう実際映像で見たほうが早いですよね。とりあえずこれが動けばそこそこゲームができるんじゃないか?という指標としてAPEX Legendsで早速遊んでみました。

 

 

 

普通に動くじゃないか笑

 

 

GT1030DDR4に最適化された設定がこれで勝手に合わせてくれます。FWXGA (1366×768)とフルHD(1920×1080)よりは落ちるけど動き自体は最初の空から降ってくる所以外は60fps近くでサクサク動作していました。fpsとはフレームレートのことを言い、1秒間の動画が何枚の画像で構成されているかを示すの単位のこと。数値が高いと滑らかな動画、低いとカクカクした動画になります。Apexのプレステ4版で60fpsくらいの動作となります。

そりゃ1080pにこだわったり144fps以上のぬるぬる画面を求めているユーザーからしたらパワー不足は否めないでしょうけど、そういう方はそもそも最初からGT1030を選択することはないでしょう。1万円そこそこの投資で30fpsで動くNintendo Switchより快適なら十分じゃないですかね。

 

 

 

ドラクエ10のベンチマークも動かしてみる。グラフィック、解像度共にMAXまで上げてみたけど「すごく快適」評価でした。画面を撮っていないけどフォートナイトもApexと同じくらいそこそこ動きます。ただしFF15みたいな最新の3Dグリグリゲームは「重い」評価が出て厳しいかな。って事で結論。

 

GT1030

DDR4ちゃんは

けっこうがんばる

 

当然だけどオンボードGPU(最初から内蔵されているGPU)より軽快に動いてくれますし、ちょっと前のゲームなら最高品質は厳しいけど並くらいの設定ならグリグリ動いてくれます。最先端のハードに動くゲーム向けではどう考えてもないけど少し古いくらいの3Dゲームなら割と普通に遊べました。

そこそこいいCPU(Core i3の新しめのやつ)とメモリ8g、ストレージはゲームが始まってしまえばあんまり変わらないのでハードディスク、SSDどちらでもいいかな。まとめますとつまり中古で1~2万円のデスクトップパソコンにGT1030DDR4版を挿せばそこそこ遊べるパソコンが出来上がるので、パソコンゲーム入門には十分使えますよって感じです。

GDDR5とDDR4で選べるならそりゃGDDR5版のがいいでしょうけど、DDR4版でもこんなふつーのビジネスパソコンでApexを「それなりに」遊ぶことができます。GT1030はHDMI出力ができるので、ご家庭に今時のテレビがあればモニター代わりにできますしね。

まぁApexやフォートナイトをそこそこの環境で遊べればいいってだけならプレステ4やXbox Oneを買った方が安上がりだし色々とめんどくさくなさそうですが、パソコンでゲームを遊ぶのはどんな感じなのか、子供のパソコン入門用おもちゃとして、みたいな用途なら安いデスクトップにキリのグラボはアリだと思います。なんだかんだキーボードとマウスの操作を覚えますし、そこからパソコンに興味を持てたりしますから。

と、いうわけでGT1030DDR4ちゃんは意外とがんばるって記事でした。ちなみに選択ができるのならそりゃGDDR5版の方が性能がいいですし、当記事は非常にわたしの直感的なものなので色々スペック的な数値を確認したい方は是非ググってみて下さい笑

 

NVIDIA GT1030公式サイト

https://www.nvidia.com/en-us/geforce/graphics-cards/gt-1030/

悪名高きGT1030【DDR4】を試す” に対して2件のコメントがあります。

  1. 匿名 より:

    あえてDDR4をえらぶあんたみたいなやつ、きらいじゃないぜ!

    1. コメントありがとうございます!
      いやーDDR4がとんでもなく酷評されてたので怖いもの見たさで使ってみたら普通に動いて逆にビックリしました笑
      Nintendo Switchでオンラインゲームで遊ぶより遥かに快適でしたし。てか、Gt1030のGDDR5、DDR4あたりのグラボを並パソコンに挿してゲームを遊ぶよりプレステ4を買った方がなにもかも省けて楽だと悟りました笑

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