エッチなカニをヤンニョム漬けにする

 

エビ話

上のリンクの通り、以前妹が食べたいと言ったのでスーパーで材料を揃えてカンジャンセウを作りました。カンジャンは韓国語で韓国醤油、セウはエビ、つまりエビの醤油漬けなのですが、レシピを見ながらなんとなーく作った割に味は良好だったそうです。もちろんわたしは食べてませんが。ただ濃厚な海老の味に「飽き」が来たそうで、最後の方は焼いて食べたとかなんとか。作りすぎたかしら…

そんな妹が今度はやっぱり辛いやつ、そしてエビではなくカニがいいと言ったので、先日なんとなーく心当たりのある場所に行ってきました。と、言うのもエビ漬けもそうですけどカニ漬けも基本生食になるんで、そうなるとできるだけ新鮮なカニのほうがいいじゃないですか。ところが世間ではゴールデンウィークの真っ只中で市場は開いていない…そんな時でもなんとかなりそうなお店をわたしはたまたま知っていたのです。

 

 

 

やまもと夢いちごの郷という、宮城県亘理郡山元町にある道の駅のような施設に行ってきました。山元町は宮城の南のハズレですが、うちからはそんな遠くないのです。そして、ここには一時期ニュースにもなった東日本大震災の津波でカナダまで流されたハーレーが展示してあります。どういう経緯でここに展示してあるのかは展示パネルに書かれているので興味のある方は是非行ってみて下さい。

そしてハーレーに夢中で肝心のやまもと夢いちごの郷の写メは取り忘れたわけですが笑、この施設ではその名の通り苺や苺をウリとした商品を多く取り扱っており、その中でもイチゴのジェラートは絶品と評判です。その他に地元の野菜や生産物が売っていたりするのですが、わたしがすごいなと思った、他のこう言った施設との違いは生きた魚介類が売っているんです。しかも、生け簀などで生かすように魚介が売られているわけではありません。パック詰めされているのに魚が生きているんです

ってことは、この施設の近くにすぐ海があるので近海で取った魚をそのままここに持ってきてパック詰めして売っているんですよね。そして値段も安い。この日もピクピク動いているでかいヒラメが1000円で売っていましたが残念ながらそれは目当てではなかったし…でも、きっちり目的のモノは売っていました。

 

 

 

 

マルガニ。マルガニはよくケジャンになるワタリガニの兄弟種みたいなカニで、ワタリガニより一回り小さいもののその身は臭みもなくすごい美味…とネットで調べたら書いてありました笑。ワタリガニの兄弟種ならケジャンになろうだろうと思い購入。値段もなんとびっくり5杯で550円(税込)

しっかしこのマルガニ、正式名称はヒラツメガニと言うのですが背中にHのようなマークが有るのが特徴で、そのため地域によってはホンダガニ(ホンダのエンブレムのHに似ているから)やエッチガニ、新潟の方ではスケベガニと呼ばれているそうです。なんというネーミングセンスなんだ新潟県の人は…

してこのエッチガニことマルガニ、全国各地で水揚げされ、さらにまとまって取れるので価格は比較的安いものの、水揚げするとすぐ死んでしまい、活けでの輸送が難しいカニなんだそうです。だがしかし、この買ってきたマルガニは実家に帰るまでめっちゃ生きていました。どんだけ産地直送なんだよやまもと夢いちごの郷…逆に言えばマルガニを活けで買える貴重なお店ですね。

 

と、いうわけで本日のおよ’sキッチンは、

・ヤンニョムケジャン(withエッチガニ)

・材料
マルガニ(エッチガニ)5杯

・漬け調味料(ヤンニョム)
粉唐辛子(一味唐辛子)…14g(一味唐辛子の詰替え用を一袋)
コチュジャン…大さじ8(そんなに辛くないので好みでドバドバ入れましょう)
塩…味を整えるくらい
醤油…大さじ3
はちみつ…大さじ3
ごま油…大さじ3
青唐辛子…風味付け用なのでお好みで(胎座という種がくっついている部分を入れると激辛になる)
ニンニク…だいたい一房分
リンゴ…半分
タマネギ…1個

 

・調理工程

1,タマネギ、ニンニク、リンゴを気合ですりおろす。すりおろせない部分は包丁で細かくしてタッパに入れる。

2,1に醤油、はちみつ、ごま油、コチュジャン、青唐辛子を切ったやつを入れて塩で味を調える。これでヤンニョムの完成

 

ヤンニョムは全部混ぜるとこんな感じになる。この状態で味見しても美味しいのでちょっと寝かせたら、そのままご飯にかけて食べても美味しそう…

3,マルガニの処理。腹下のふんどしを手で外し入念に洗う。マルガニは砂場にいることが多いカニなので間に結構汚れが挟まっていたりするから歯ブラシを使って隅々まで洗うと良い。

4,爪と足を胴体から切り離す。胴体は真っ二つに割る。割らなくてもいいけど、割らないととうちのタッパには入らなかった…

5,ワタリガニなら足も漬けるけどマルガニは足に身がほとんどないので、真っ二つにした胴体と爪をヤンニョムに漬ける。タッパのフタをしてシェイクシェイク。ちなみにマルガニは出しがすごい出るカニみたいなので、足は味噌汁にした。美味しかったそうだ。

 

 

6,シェイクした後はこんな感じ。もう美味しそうだけどこのまま食べるとアニサキスという寄生虫が怖いので一晩冷凍庫に入れる。本当は一度カニを冷凍して自然解凍させたやつで作るのが良いらしいけど、今回は調理してから冷凍してみた。翌日になったら冷凍庫から冷蔵庫に移し、自然解凍しながらマルガニの身にナンニョムがじっくり染み込むことを祈る笑

 

アニサキスはイカやカツオなんかにもいるメジャーな寄生虫で、食べてしまうと胃に穴をあけるので激痛が走ってしまい病院行きとなる。包丁で切れば死ぬし魚が新鮮なうちは魚の表面にいるのでイカソーメン(イカの身に細かく包丁を入れる)カツオのたたき(表面をわらを焼いた炎で炙る)なんて食べ方をするのは有名な話。温度変化にも弱いので冷凍してしまえば全滅する。

いやぁそれにしてもカニを洗う時や真っ二つに割る時はちょっと苦労しました。だって生きているんだもの笑。そんなに元気に動いていたわけではないけど、それでもハサミで挟んでこようとはしましたからね。カニだもの。

 

と、言うわけでエビの時と同じくコレは実家で調理したので、冷凍庫にヤンニョムケジャンを入れて帰宅。しっかしヤンニョムと言うのは日本で言う味噌汁、インドで言うスパイスみたいな感じで各家庭で味が違うような食材なんですね。韓国ではヤンニョムがお袋の味なのかなぁ。

 

そして本日。

 

 

しっかりヤンニョムに浸かっているエッチなカニの写メを送ってくれました。まぁ多分大丈夫だろうけども後は妹が食べたらどんな感想になるのかって感じですな。

(追記)食べた妹から感想が来まして、カニの身は甘みがあって大変美味しかったけどカニ味噌が若干苦かった、との事。調べてみるとワタリガニ系のカニ味噌は苦味が他のカニよりもあって大人味とか書かれていたのでまぁそんなもんなのかなとも思ったけど、それとは別にカニは死ぬと自己消化が始まって苦味が出るとも書いてあり、生きているうちに腹をかっぱざいてその自己消化が始まる器官の処理をすると良いとか書かれていました。

なるほどだからケジャンの絵ってカニをひっくり返して腹がガバっと開いているのが多いのかと納得。次作る時は気をつけてやってみたいと思います。次があるのかわからないけど笑

そんな訳で、割と簡単に作れるので皆様もヤンニョムを使った料理を作ってみてはいかがでしょうか。ケジャン(カニ)やセウ(エビ)など生の甲殻類に合わせるのが一般的みたいですが、揚げたチキンに合わせてもヤンニョムは美味しいみたいですので、ナマモノが苦手な人も是非ヤンニョム試してみて下さい笑

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  1. ピンバック: 2021年11月のラーメン

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